REVIEWスノーシューサイドカントリーUPLAND

UPLAND|シークレットゾーンに向かうためのパウダー専用スノーシュー

ATLAS UPLAND

サイドカントリーでの機動力を上げる
気軽で頼れるスノーシューUPLAND

「スノーシュー」と一言にいっても、使用するフィールドや遊び方によって選ぶべき形状や大きさは様々。

その中でMOJANEが取り扱うのは、ゲレンデ内のサイドカントリーで使用することを想定した、パウダー特化型スノーシューです。

ATLAS社がつくるUPLAND(アップランド)は、軽量でコンパクト。着脱もしやすく、スノーシューデビューにもおすすめのモデルです。

公園や小規模なローカルゲレンデでも、中〜大規模リゾートでも、スノーボードの遊び方はスノーシューで大きく広がります。

パウダーが確実な日は、いつもの装備にスノーシューとバックパックをプラスして、コースの一歩外側へ。自然を感じながらパウダーライディングを堪能しましょう!

柔らかな雪質と短距離に特化した設計

ATLAS UPLAND

UPLANDは、膝まで埋まってしまう様な深いパウダー環境を得意とするスノーシューです。

例えばゲレンデサイドの森の中で斜面を登り返す時、スノーボードを手に雪を漕いで歩くと、体力を大幅にロスしてしまいます。

そこで、UPLANDの出番です。 シンプルな楕円形のデッキは、面が広いので浮力があり、フカフカの斜面が登りやすく設計されています。

金属の歯はなく軽量で、背負っていても重さが苦になりません。装着方法も簡単で、コツを掴めば手際良く着脱できるようになります。

ハイシーズン以外では、春のしっとりパウダー、シャクシャクのザラメ雪など、柔らかい雪面であれば使用可能です。

UPLANDが不得意な環境

ヒールリフト機能がないので、平坦な場所・長距離歩行には不向きです。 また、使用環境はパウダースノーや春の柔らかい雪に限定されます。風で雪が叩かれた尾根など、硬い雪を歩く場合は金属の歯が付いたスノーシューをお選びください。

UPLANDのスペックとグッドポイント

ATLAS UPLAND
サイズ:42cm x 22cm(片方)
重さ:920g (ペア)
価格:24200円税込

フラットなデッキ面が生み出す浮力


ATLAS UPLANDの浮力

スノーシュー全体でみるとUPLANDのデッキ面は決して大きい方ではありませんが、ペアで1000gを切る軽さと面の広さが、パウダーを歩く際の浮力に繋がります。

軽量でコンパクトなので持ち運びや保管、ライディング中のストレスもありません。

装着しやすいラチェット式


ATLAS UPLAND ラチェット

スノーシューの固定方法は、ベルトやBOAなどがありますが、UPLANDは引っ張るだけのラチェットロック式です。

装着確認がしやすく、どんなスノーボードブーツにもフィットしてくれます。

余ったストラップはストラップクリップに固定すると見た目もスッキリ! (ただ、深い雪では ストラップがクリップから離れてしまうかも…?)

氷点下でも割れにくいしなやかな樹脂性


ATLAS UPLAND

雪を受け止めてくれる硬さがありながら、不意に踏んづけてしまってもバリっと割れる心配がないのもUPLANDのポイント。

ガチャつきがちな現場でも心強いです。


バックパック外付用ストラップ付


ATLAS UPLAND ストラップ

UPLAMDには左右のシューを束ねるためのストラップが付属します。ひとまとめにしてからバックパックにしっかり密着させて固定してください。このストラップがあるとコンパクトに収まり、余程でなければ抜け落ちる心配もありません。

スノーシューをバックパックに装備して滑っていると、いつの間にか内側のシューが抜け落ちていて紛失!という悲劇を防ぐためにも、ストラップを活用しましょう。

斜面が登りやすいセットフロント


ATLAS UPLAND

UPLANDは、足を固定するする位置が前側に寄っています。これは、斜面を上る際のつま先歩行を考慮したもので、雪面が硬くなければ比較的どんな斜面でも直接自分の足のまま上っている感覚で歩けます。

斜度がある場合は、細かくジグを切りながら歩くとラクに進めます。また、周辺の状況によってはラインを荒らさないようになるべくコンパクトに歩きましょう。

パウダー用スノーシューの広まり

パウダーを歩くためのスノーシュー

僕が知る限り、スノーボーダーの間でパウダー専用のスノーシューが広まったのは、ここ10年程のことではないでしょうか。

「スノーシューならMSR一択」という状態が長く続いていた中で、スノーボーダーが作ったユタ発のブランドVERTSが火付け役になったように思います。

日本のロケーションが増え始めた2010年代のスノーボードムービーで、テリエやKAZUが先立って使用したのがVERTSでした。

彼らの使い方はとてもシンプルです。パウダージャンプスポットでキッカーを作り、上からスノーシューを投げ落としながら、数本飛んでハイクアップ。ラインが固まれば、スノーシューなしでも登れるようになります。

ツリーランでのスポット探しやロケハンにも役立つパウダー用のスノーシュー。スノーボード以外にも、公園での雪上散歩やバードウォッチングなど、様々に応用して冬を楽しみたいですね。

サイドカントリー スノーボーディングの注意点

ゲレンデサイドカントリー

MOJANEではゲレンデからアクセスできる範囲を前提にUPLANDを提案していますが、それと同時にサイドカントリーではゲレンデのルールやマナーをいつも以上に意識していただきたいと強く思っています。

登れば戻れるとは限らない

スノーシューは海水浴での浮き輪のようなもの。歩きやすいのでついつい奥へと進んでいくと、あっという間にコースに戻れなくなってしまうことがあります。

興味本位で知らないエリアに入ってしまうと、穴があるかもしれない、川に落ちるかもしれない。そういった危険が伴うことを忘れないでください。

「誰かが滑った跡を追っているうちに現在位置が分からなくなってしまった…。」スノーシューはそういった状況から救ってくれるアイテムではありません。

経験と範囲を少しずつ広げよう

スマホのGPSをオンにしていれば初めて行く場所でも大丈夫、と考えるのは大変危険です。

地形や環境を自分の目でよく観察しながら入口と出口の範囲を広げていき、自分のマップの中で遊びましょう。

僕は長く通うゲレンデでのみサイドカントリーで遊びますが、数シーズンかけて地形やコースレイアウトを観察したり、ローカルの方に案内してもらったり、時には雪が無い時期の状態も見に行って下調べをしています。

信頼できるメンバーで

行動を共にするメンバーとの関係性も大切です。初めましての方やスキル差がある顔ぶれの場合は、事前に装備品を確認の上、声をかけ合い無理のない範囲で行動してください。

スノーシューを持っていない人がいるときは、機動力・体力消耗がかなり違うので配慮が必要です。

行先に合わせた装備を

この記事で紹介したスノーシューUPLANDは、本体を背負う為のバックパックさえあれば遊び始められるという手軽さが魅力です(VERTSも同様)。

ボードを手に持ちながら登れる範囲なら、バックパックの機能やサイズも最低限でよいでしょう。(UPLANDをバックパック内に収めようとすると、ものによっては25L以上の容量が必要です。)

ただ、時間をかけて歩くルートになると、ポールやビーコンも必要になってきます。

本格的なBCを始める前に

ATLAS UPLAND

APLANDは、バックカントリーに興味を持ち始めた方にもご提案しています。

装備品を背負いながら雪の斜面を歩き、滑る。不安定な雪の上で装備の着脱を繰り返す。バックカントリーでは、想像以上にフィジカルとスキルを要します。

まずは手に取りやすいUPLANDをお供に、公園やサイドカントリーといった身近な範囲でシミュレートを繰り返し、本格的な尾根を目指す足がかりにしていただければと思います。

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