あまりにも楽々と、力強く、誰にとっても心地よい
来シーズンに向けたボード選びのご相談でしたら、MOJANEからの提案は NEVER SUMMER PROTO Type3 ECLIPSE、即答です。
ジビング以外の全ライディングスタイルを、余裕たっぷりにこなしてしまうECLIPSE(エクリプス)。北海道の長い冬を丸ごと引き受けてくれるスペシャルボードです。
ただ、このボードを手に取ると、もう他のボードでは満足できなくなってしまうかもしれません…。
それはそれでお店の存続に関わる大問題なので、多種多様のボードを乗り継いできた40代以上の最有力候補としてご紹介します(その方が感動も大きいはず!)。
これまでのブランドイメージを塗り替える、コンフォートな乗り味。新しいNEVER SUMMERの幕開けです。
笑っちゃうほど楽に乗れるNEVER SUMMERの真骨頂

これまでのNEVER SUMMERボードは、重量感やゴリゴリのエッジバイトが特徴で、ハードバーンでのカービングやジャンクコンディションといった、特定の環境・目的にバチっとハマる面白さがありました。
だた、それはもう過去の話です。
25-26からは、新たなカーボンシステムにより、力強さを維持したまま大幅な軽量化と柔軟性を獲得。あらゆる環境とレベル層に開かれたボードブランドへと歩みを進めています。
中でも、目覚ましい発展をみせているのがオールラウンドボードです。
NEVER SUMMERのオールラウンドと言えば、24-25に発表されたNOKHUのインパクトが記憶に新しいところですが、25-26に登場するECLIPSEは、よりスケールの大きいライディングが想定されています。
※NOKHUとECLIPSEの違いは別記事にまとめました。
エキスパートクラスのライディングを受け止めるパワフルな乗り味を、いとも簡単にコントロールできてしまうECLIPSE。
万能で、疲れにくく、安定感があって、操作しやすくて…特徴を挙げるとキリがありませんが、乗ればあまりに快適で、その性能に気づかないほど自然です。
コンディションを選ばず、中~大規模ゲレンデを長時間滑り続けたい方。硬い板に疲れを感じ始めた方、久々にスノーボードに復帰するリスタート組にも、この上ない1本になるはずです。
ECRIPSEのスペックと全体像

・RE-CURVE TRIPLE CAMBER
・R.I.P EDGE-HOLD TECHNOLOGY
・PRECISION STITCHED CARBON MATRIX
・T3 DIRECTIONAL CARBON MAPPING EMBOSSMENT
・10mm TAPER
・1 ¼ SET BACK
・EARLY RISE FLOAT MECHANICS
・POWER SURF WOOD CORE
ボードデザイン:定番のオールラウンドシェイプ

アウトラインはディレクショナルシェイプでスクエア型のノーズ、テールです。
テイパードもあり、BURTON HOME TOWN HEROに代表される近年のオールラウンドボードのど真ん中をゆくデザインではないでしょうか。
ウェストワイドは156で25.9と太めですが、サイドカーブのバランスと軽さにより、その太さは全くと言っていいほど感じません。
平山くんのレビューより抜粋
日本人の感覚だと、ワイド気味で硬めのボードにあたると思いますが、太さやワイド特有の動きの緩慢さは感じません。ノーズ・テールのタメにもしんどさがなく自然にできる感覚で、重さも感じさせない軽快さでした。
ボード形状:リカーブ・トリプルキャンバー

NEVER SUMMERのオリジナル構造トリプルキャンバー。ECLIPSEはキャンバーベースのリカーブ・トリプルキャンバーです。
同じ構造のモデルにCOUGARがありますが、比較するとECLIPSEの方が緩やかな波型でした。また、COUGARのガツン!としたインパクトのある噛み方よりも、スーっと滑らかに入ってしっかり噛む印象です。
近藤くんのレビューより抜粋
ヒールサイドのターンの時のズレの無さが、今まで感じたことのない感覚でした。もっと倒せる、もっと踏める、と思わせてくれる、このグリッピーな感覚は初めてです。一緒に試乗してた人が「ハンマーヘッド要らないじゃん!」と感激していました。
チートな乗り味を生み出す2つのカーボン搭載技術
NEVER SUMMER25-26最大のイノベーションは、カーボンを用いた2つの新テックです。
コアを中心に、緻密に層を重ねたカーボン。これにより、ボードは薄く、軽く、ソフトフレックスに仕上げられています。
乗るとよくしなり、安定感があり、高速域でもバタつきません。更に、どんな環境でも同じフレックストーションと反発力を保つ感覚が…。
「攻めのボードは高反発で硬い」という通説を飛び越えた、感動モノの乗り味がデザインされています。
T3 ディレクショナル・カーボンマッピングエンボスメント

ノーズ・足元・テール。ボードのトップシートに浮かび上がる無数の脈。これは細いカーボンのラインです。板が薄くソフトでも、必要なパートに反発力と強さがしっかりと仕込まれています。効果はもちろんですが、凹凸感がありトップシートデザインとしてもカッコイイ!
他のモデルにも採用されていますが、ECLIPSEでの重要性は特に高いのでは?
プレシジョン・ステッチカーボンマトリックス

ボード内部の新たなカーボンシートの貼り方です。滑走面からカーボンがうっすらと透けて見えるので、店頭でご覧になる際はぜひご注目ください。コア材を中心に、トップシート側と滑走面側、それぞれの働きに合わせたカーボンが仕込まれています。
チート① どんな環境下でも最適なフレックス

一般的なボードのフレックスは、使用環境によって体感の幅が生じます。硬い雪面ではフレックスが柔らかく、柔らかな雪質では硬く感じられる、という幅です。
これは、フレックス自体が変化しているのではなく、環境の影響を受けて感じるものです。
ECLIPSEのフレックスは、雪面の硬↔柔に関わらず一定の感触です。
環境によって起きているはずの体感フレックスのふり幅を、板が相殺しているような…?実際に乗っていると当たり前のことのようで、見落としがちなポイントですが、ふとこれに気がついたとき、妙に合点がいきました。
これが環境や技術レベルを問わず、常に同じ感触を作り上げてくれる。オールシーズン使えるオールマウンテンの秘訣だと思います。
ハイエンドボードのフレックスの進化に注目
昨今、スピード域によって体感フレックスが変化するハイエンドボードが増えています。 例えば、CAPITA MEGA DEATH。中低速では柔軟でトリックがしやすく、速度を上げていくとボードが硬くなり、ハードなカービングにも対応します。そして、真逆の発想からアプローチしているのがECLIPSEではないでしょうか。どちらも興味深く、今後の展開も楽しみないテックです。
チート② 抜群の安定感 + オートクルーズ機能(⁉)

ECLIPSEでの高速安定性には、レビュアーたちからも驚きの声が上がりました。
僕は高速域が不得意なのですが、普段よりスピードを出しても、ヒヤヒヤすることがなく、アクセルを踏み続けても「良い感じ」のスピードを保ってくれる印象がありました。
まるで、ボードが乗り手に合わせてスピードを最適化してくれるような…!
高速域では、バタつきによるブレや操作ミス、速度制御への不安が生まれてきますが、ECRIPSEでは、瞬時に減速につながる1ターンができるので、スピードを心地良く感じられるのかもしれません。
平山くんのレビューより抜粋
スピード域が上がってもバタつかず、常に同じ感覚でいられる。車で言うオートクルーズ機能がついているかのような快適さです。板に身を任せて滑るタイプの人にとって、どんな場所、どんなスピードでも良い相棒になってくれると思います。
チート③ ガッチリ噛むのに振動が響かず疲れにくい

NEVER SUMMERのトリプルキャンバーは、どんな姿勢でもエッジに乗り続けられる強いエッジバイトが特徴ですが、ECLIPSEは噛む力によって起こる振動が大幅に軽減され、身体への負担がぐっと減りました。
ターンを重ねていくうちに「…あれ?」普段ならエッジからの振動を受ける場面でもそのプレッシャーをかわしていくように余計な力がかかりません。
ラスト一本、もう疲れて足がつりそう!というタイミングでECLIPSE乗り換えたところ、まだまだ滑れてしまいました。まるで、リクライニングシートが付いたトリプルキャンバーです。
近藤くんのレビューより抜粋
荒れたバーンでの安定感は、リカーブになっても変わらず、足への負担も軽減されると思います。また、ランディングもピタッと弾かれずらい印象でした。長時間滑った時の疲労度は結構違ってくると思います。
チート④ 思いのままに動かせる、無敵の操作感

ボードのしなり、ねじれ、反発力。上級者たちのスキルフルな滑りを見ていると、これらを自在に操っていることが分かります。
ECRIPSEは、誰もが扱いやすいフレックストーション、反応も反発力も絶妙。衝撃吸収やエッジバイト、あらゆる面でライディングを後押ししてくれます。
僕のように瞬発力に自信がない人でも、踏むポイントが直感的に分かるので、出来なかったことにもどんどん挑戦したくなるボードです。
例えば、春のザクザク雪でのオーリー。ボードが雪に沈む分ワンテンポ遅れて反応が返ってきます。硬く反応が早いボードだと、このテンポのズレに合わせるのが難しかったりしますが、ECLIPSEは柔軟なので踏みやすく、硬いボードの様にポンッ!と返ってきてくれます。
もしECLIPSEに乗る機会があったら、いろんな場面でバターやオーリーを仕掛けてみてください。どんな雪面であっても、いとも簡単にプレスできるはずです。
近藤くんのレビューより抜粋
操作性が格段に良くなっていると思います。SWIFTと乗り比べた時に、足元のトーションが使いやすくなっていると感じました。足元にもエッジングポイントがあることで、反応がよりクイックで軽快に切り返しがしやすい。切り裂いていく感じのカービングでした。
もはやパウダーボード!表情豊かな浮力を引き出そう

浮力の“テイスト”を考えた時、ロッカーベースは、キャンバーベースの浮力に比べてファンな印象が強いと思います。
ECLIPSEはノーズとテールにアーリライズロッカーがあるとは言え、キャンバーベースに分類されます。
しかし浮力のフィーリングは、ロッカーベースのダブルキャンバーに似た雰囲気がありました。湿雪と乾雪でテストしましたが、湿雪ではよりそう感じました。
雪を味わうキャンバーベースと、雪で遊ぶロッカーベース。両方の要素を含んだ、パウダーでの表現力が高いボードです。
キャンバーベースの浮力:ノーズを浮かせ雪をかき分けて進む快感
ノーズに十分な長さがない限り、後ろ足で踏む力を要しますが、板から伝わる雪の圧が心地よく、雪を捌きながら進む面白さがあります。また、スピードによって浮かせる乗り方も、キャンバーベースの特徴かもしれません。
環境に合わせた乗り方ができる人にとっては味わい深い乗り心地ですが、パウダーの滑り方が習得できていない場合は、後ろ足がパンパン!なパウダー体験になることも。この点はご注意を。
ロッカーベースの浮力:ボードの中心から両足が浮き、動き回れる楽しさ
両足が均一に浮くので、パウダー以外での乗り方のままパウダーライディングに入れるのが魅力です。
後ろ足に頼らず、ポンポン飛んだり着地したり、ボードの切り返しも楽々。パウダーでも自分のスタイルでトリックを仕掛けられる面白さは、ロッカーベースならではです。
圧雪と非圧雪をシームレスに行き来したり、パウダーでもボードを動かして乗りたい人に適しています。
平山くんのレビューより抜粋
この形状のボードにパウダーでの気持ち良さは期待していませんでしたが、後ろ足に荷重してノーズを上げると、センターのカーボン部分より前側が折れるように曲がり持ち上がり、心地良い浮力がありました。後ろ足部はトリプルキャンバー特有の操作性が感じられ、感覚としては僕が好きなBURTON FLYING Vのような浮き感でした。
近藤くんのレビューより抜粋
間違いなくこの板はパウダーボードだと言えます。ピステンで乗ってみた時の印象からは想像がつかない浮き感で、別の板に乗っているようでした。特に、足元の浮き感が気持ちよく、板の中心で動かしていける、フラットの板に近い乗り味でした。50cmオーバーの深雪でも十分楽しめる浮力があるのでは!?
ECLIPSEのサイズ選び

ECLIPSEは、高いオールラウンド性能を持つボードです。その多目的性を生かすなら、あまり深く考えずに通常通りのサイズ選びがおすすめです。
スピードを求める=長いサイズ。絶対にドラグしたくない=Xサイズ。というように、特定の目的で選ぶこともできると思いますが、動きは鈍くなると想像します。
僕自身(181cm/72kg)は156と160で迷いましたが160を選ぶことにしました。
156でも十分なパワーと浮力を感じる事が出来て満足でしたが、スピードが出ても怖くなかったので、このボードでは思い切りスピード感を楽しもうと決めました。レースイや札幌国際、キロロの様なロングランで広々としたゲレンデでかっ飛ばしたいです。
近藤くんのレビューより抜粋
僕は156をチョイスしましたが、最も悩んだのはウェスト幅でした。 足が大きい(27.5cm)僕の選択肢は156(ウェスト25.9cm)とワイド設定の157X(ウェスト26.6cm)。25.9cmと26.6cmでは、それぞれメリット/デメリットがあると思います。 決め手となったのは「軽さ」です。161Xの試乗では、僕には少し重く感じられ、どこかもったいなく感じました。そこで、この板では軽さと操作性が僕にとって大きいメリットになると確信しました。ちなみに、ウェスト25.9あれば、27.5cmのブーツでまったく問題ありませんでした。
試乗レビュー:満場一致で激PUSH BOARDに決定!
25−26NEVERSUMMERの試乗に協力してくれたのはお馴染みの2人、平山くんと近藤くん。
ECRIPSEの全く新しい乗り味に、かつてない混乱と歓喜が巻き起こりました(試乗の後、近藤くんは平山くんと電話で2時間も話し込んでしまったのだとか)。
いつも以上に熱のこもったレビューが集まったため、1人1ページにまとめました。全文はリンクからどうぞ。
平山 雅一のECLIPSEレビュー / 25-26 NEVER SUMMER PROTO Type3 ECLIPSE
近藤勇介のECRIPSEレビュー / 25-26 NEVER SUMMER PROTO Type3 ECLIPSE
諸橋正太のECLIPSEレビュー / 25-26 NEVER SUMMER PROTO Type3 ECLIPSE
モロのつぶやき

毎シーズン驚きの乗り味を提案してくれるNEVER SUMMER。停滞感のあるスノーボードシーンの中で、開発の手を緩めずに僕たちを楽しませてくれる数少ないボードブランドです。
昨シーズン、NOKHUから大きな衝撃を受けて「最強のオールラウンドボードだ!」と、熱のこもった記事を書きましたが、まさかたった1年でそのインパクトを上書きしてしまうボードが出るなんて…!ECRIPSE、かなりの問題作だと思っています。
25-26モデル予約受付中
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※コメント欄での個別のアドバイスはいたしかねます。サイズ選びやギアマッチングはお近くの正規取り扱い店でご相談ください。