「トータルすると、スーパーフリーライドボード!」MEGA DEATHユーザーからのリアルな感想
CAPITAのハイエンドボードMEGAシリーズの中でも、まだまだ乗り手が少ない印象のMEGA DEATH。

この記事では、昨24-25モデルのMEGA DEATHを手にした櫻井辰大くんから届いた1シーズンレビューをシェアします。
リップがあればすぐにオーリーを仕掛ける反射神経抜群の櫻井くん。 CAPITA SUPER DOAを折るまで乗り続けた彼は、浮力とフリーラン性を求めてMEGA DEATHを選んだのでした。
MEGA DEATHは来季もリリースされるので、検討中の方の参考になれば幸いです。
CAPITA MEGA DEATH 1シーズンレビュー/櫻井辰大

SUPER D.O.AからMEGA DEATHへ
フリースタイルな滑りが大好きな自分は、旧モデルも含めると5年間SUPER D.O.Aに乗り続けていて、常にSUPER D.O.Aがファーストチョイスでした。
ですが、MOJANEユーザーの皆さんの滑りを見ていると、自分のフリーラン、パウダーランの未熟さを感じるようになり、ディレクショナルボードに興味を持つようになりました。
その中で、自分が最も重視している「ハイオーリー」を可能にしてくれるMEGA DEATH 156を選びました。
軽いのに安定感抜群

シーズン途中に購入した事もあり、初乗りはハイシーズンのマウントレースイでした。そこでまず驚いたのが、軽さに対しての安定性の高さです。
普段乗っているSUPER D.O.A 154 以上の軽さなのに、高速域でもここまで安定したフリーライドが出来るとは、驚きの一言でした。
粘りのあるフレックス

ハイスピードからの勢いで上げる脇パウスプレーも興奮ものでした!板のフレックスはSUPER D.O.Aより粘りがありますが、硬いことはありません。
スプレーを上げている時のテールの粘り。これがスプレーの上げやすさに繋がっていると感じました。
ゼロキャンバーとリバースキャンバーの効果

僕が大好きなオーリーに関しても、SUPER D.O.Aと同じく後ろ足部分にゼロキャンバーが入っているので、本当にオーリーが仕掛けやすく、高く伸びやかに飛ぶ事が出来ます。
そして、板の前側に入っている長めのリバースキャンバーが浮力を上げてくれるので、壁やパウダーランもガンガン攻めれます。
また、春の雪でも走りやすいソールも魅力的です。
低速時には別の一面も…!

僕自身、春まで全く気付いてなかったのですが、低速域ではフリースタイルボードの顔も持ち合わせています。
中低速でのファンライドでは板の軽さが活きてトリックもしやすく、高速域で感じていた安定感とは別の乗り味が感じられました。
意外なほど1本でなんでも楽しめる板だなと思いました。トータルすると、スーパーフリーライドボードと僕は認識しています。

こんなに扱いやすくても、攻めの姿勢は崩さない

撮影を兼ねて集合した春のモイワ。MEGA DEATHに乗った櫻井くんが見せてくれたのは、スピードを高めた深いカービングや、伸び伸びと全身を大きく使った中低速での爽快なトリックです。本当に気持ちよさそうでした!
そこで僕もMEGA DEATHを試乗させてもらいましたが、率直に「CAPITAはここまできていたのか!」と感じました。
櫻井くんのレビューに「軽いのに安定感を感じる」とありましたが、僕も同感です。特に加速していくときによくわかりました。
低速では低速の、高速では高速の良さがあり、スピード域を上げていくほどフレックスが硬化していくイメージです。
これまで春のザクザク雪では、軽く柔らかいボードは不利と考えていましたが、このボードはまずブレない。硬さで安定性を保つロジックとは違った、ハイエンドボードの素材の進化を感じ取ることが出来ました。
一方、低速域では「あれ?こんなに扱いやすかったっけ?」と思うほど、スピード域で印象が変わります。フレックスバランスはボード全体が均一ですが、しなやかで芯があるボードです。(トーションも同様です。)
これら、ボードが持つ特性の一部だけでも楽しめてしまいますが、スキルに対してはどこまでも応えてくれるので、乗り手を選ばず長く乗り続けられる1本になると思います。
この点は、同じハイスペックモデルSUPER DOAやMEGA MERCURYとの大きな違いです。(イメージをグラフにしてみました。)

また、以前のブログにも書いた通り、テールのフラットエリアは確実に踏めるオーリーポイント!
スピンが出来なくても、ランでヒットポイントを探したり、パークでのアクションが俄然楽しいボードです。
軽くてボード捌きが容易なので、長時間のライディングや、ハイクアップにもお勧めです。
モロのつぶやき

ここ数シーズンの間に、価格で注目を集めるハイエンドブームは落ち着いてきたように感じます。
現在、多くのメジャーブランドは、12万円をボーダーラインに一段上の乗り心地を生み出している印象です。
この記事で取り上げたMEGA DEATHは165000円(税込)。ちょっと二の足を踏む価格ですが、このインパクトある乗り味なら18万円台と言われても僕は納得してしまいそうです。
24-25シーズンは、MEGA DEATHを持った外国人グループを何度も見かけました。
声をかけると「BEST BOARD EVER RIDDEN!!」と返ってきます。
価格に見合わない高価格ボードも少なからず見受けられる中、ブルー・モンゴメリー率いるCAPITAはライドフィールを重視するスノーボーダーに向けた誠実なボードづくりで信頼を得ています。