札幌近郊の穴場ゲレンデ、マウントレースイ
北海道の中央、夕張市にある夕張リゾートマウントレースイは、MOJANEお気に入りゲレンデの一つです。4基のリフトとゴンドラ1基を最大限に活用すれば、フリースタイルパークを含む18ものコースを楽しむことができます。
ここ数年、降雪量の少ない印象の夕張地方ですが、かつては豪雪地帯としても有名な土地だったこともあり、マウントレースイは常にポテンシャルを秘めています。
有名大型リゾートと比較してしまうとその規模はやや小さめですが、レースイならではの遊び方を知ると、降雪後はもちろん雪が少なくても面白い山です。狙い目はコース内でもフカッフカのパウダーが望める1月中旬以降の降雪後。特に平日は人が少なく、練習の場としても最適です。
コース紹介とお勧めポイント
バラエティーに富んだコースが効率よく配置されていて、子供から大人まで、初級から上級までが同時に楽しめます。どのコースを滑っても、最後はセンターハウスに戻ってくるので、家族や仲間とはぐれてしまったり、別行動をしたとしても再集合しやすいです。
全体的にコース幅が広く、修学旅行生やスキー授業の学生たちと鉢合わせてしまっても、混雑に悩まされる事はありません。リフトは休日でも比較的スムーズに乗ることができます。
また、山頂までのゴンドラは、コースを選べば初心者でも降りてくることが出来ますので、是非挑戦して山頂からの景色を楽しんでください。
雪が降った日はカービングラインからのフルコース
マウントレースイは、未だ外国人旅行者が少なく、古き良き北海道の姿を残す数少ないリゾートゲレンデです。パウダー競争率が低いので、降雪後は思う存分楽しめます。
膝上を超える積雪の日、中・上級者のスノーボーダーの皆さんにまずチェックしてもらいたいのが、コースマップの左側、最大斜度43°のカービングラインです。コース内でこれだけ傾斜の強いパウダーは、他のゲレンデではなかなか味わえません。年に数回の大雪に合わせて行くことが出来たら、その日は”THE DAY”です。
急斜面を楽しんだ後はレーシングBラインへ。最大28°、平均12°の中斜面が続き、どんなに雪が降っても地形が目立つので、仲間達とわいわい遊ぶのにピッタリです。
お次はレーシングラインAから入る”ラクーンライン”。最大傾斜45°というマウントレースイのネイチャーゾーンです。入り口は大きな段差になっていますが、勇気を出して飛んでドロップイン!
必ず下に他のスキーヤーやスノーボーダーがいない事を確認してからエントリーしましょう。レギュラーの人はB3かハーフキャブ、グーフィーの人はF3かSWB1でエントリーすると非常にカッコイイ場所です。単独でのエントリーは危険なので、必ず複数のメンバーで行き、ドロップラインに安全チェックをする人を配置しましょう。
その後はパノラマコースを攻めるのもよし、ダンシングラインA/Bを落とし込むのもよし、僕ならスウィンギングのB・C・ Dをチェックします。
たらふくパウダーで遊んだ後は、ワインディングロードでの壁遊びへ。コース内だけでも、あっという間に午後となってしまいます。休憩前にはスリリングラインのチェックも忘れずに!
雪が無くても楽しい、レースイのバーン遊び
マウントレースイの魅力は、何と言っても広々とした1枚バーンがあちこちに配置されていること。たとえ降雪がなかったとしても、綺麗にグルーミングされた朝一番のダンシングラインA、B、そしてレーシングラインAでのカービングは、ゴンドラのオープンに並ぶ価値があります。パウダーだけが気持ちの良いスノーボードではない!と、改めて感じるはずです。
ダンシングAとBの間は、地元のスキースクールを行なっていることが多く、その場合一般来場者は入ることは出来ませんが、Aラインの左手には大きな天然のバンクが開けていることは見逃せません。スノーボーダーはひたすらリップです。
カービング練習には、試しの壁
レースイは、カービングを練習したい人にもお勧めです。最大斜度30°の壁を2枚含むレーシングラインAは、自分のカービング技術を確かめることができる「試しの壁」。
切れ上がりを意識したターンをしなければ、すぐに下に落とされてしまいます。このコースは、降雪がない状態だとカリカリのアイスバーンになりますので、その日をコンディションをよく確認しましょう。
パーク遊びも充実、テレインパーク
パークラップをして遊びたい人は4番リフト直下の、スウィンギングAラインにある”テレインパーク”をチェックしてください。
レースイのパークはキッカー、ボックス、レール、レインボーなど、アイテムが豊富なので、練習はもちろん仲間と盛り上がるにも最高です。リフトのオーディエンスに思い切りアピールしてください!
初めての方や久しぶりに行く際は、安全の為にもパークスタッフに状況を聞いてからエントリーしましょう。
施設と周辺情報
センターハウス1Fにはチケットカウンター、スクール&レンタル受付の他、ロッカールーム、カフェスペース等があります。
屋外の階段を上るとゴンドラ乗り場と、併設するホテルへの連絡通路、ペアリフト乗り場へ。
料金と駐車場について
2017年にレンタルコーナーやチケットカウンターがリニューアル。ナイター営業は21時までに拡大されています。
キッズパークも設置されていますので、家族連れにも優しいゲレンデです。チケットはナイターまで使える1日券が5.000円(2018現在)。混みあう事のないゲレンデでみっちり1日遊べると思うと決して高くはないと感じます。
駐車場は無料、ホテル側か第2駐車場を使うとゲレンデに近く、坂を上ることがありません。マウントレースイ料金
食事はゲレンデ内、ホテル、屋台村の3択
ゲレンデ内にあるレストラン”たんぽぽ”は、ラーメンやあんかけ焼きそば、カレーといった定番のゲレ食メニューが並びます。
軽食や小休憩なら、センターハウス内のカフェを利用しましょう。スキー場直結のホテルマウントレースイ内のレストランではランチビュッフェが好評です(平日はクローズのこともあるようですので事前に確認を)。また、ホテルを出たすぐ目の前にあるJR駅横には屋台村があり、ブーツを履いたまま行くことができます。
アクセスと周辺環境
札幌中心部から車で約1時間半、道東道夕張インターから約25分、新千歳空港から1時間半程度。空港からのアクセスが良いので、国内外からの旅行者にもお勧めです。羽田から朝便で千歳に入り、レンタカーを利用すれば東京からの日帰りも十分可能。
また札幌や千歳から峠を越えずに行けるゲレンデなので、レンタカーの方や冬道の運転が心配だという方も向かいやすいと思います。
ホテルマウントレースイ前の夕張駅は廃線となりましたので、札幌や新千歳空港から公共交通機関を利用するならバスとなります。また、ゲレンデのすぐそばにセイコーマートとENEOSがあり、ATMや給油の面でも安心です。
日帰り温泉と宿泊施設
スキー場直結のホテルマウントレースイは、天然温泉があり、日帰り入浴も可能です。スノーボード帰りに是非利用したいですね。また、ホテル内には宿泊者以外でも利用できるロッカールームや休憩やストレッチに便利なスペースもあり、連絡通路でゴンドラ乗り場に向かうことができます。
夕張リゾートのホテル宿泊者は、事前予約で新千歳空港からのシャトルバスや早朝の”一番滑り”が無料で体験できたりと、アクティビティやサービスが充実しているようですので、ぜひチェックしてみてください。
天気の良い日の山頂からは、太平洋までの景色が広がり、綺麗な夕日も望めます。
夕張リゾートマウントレースイ公式サイト http://yubari-resort.com/ski_area/
2020年12月に廃業が発表されました。最後のシーズンはコロナの影響で急遽早期クローズとなったため、時間券が手元に残りましたが、払い戻し等の対応は無いそうです。20-21シーズンはハイクして楽しんでいる方が多いとのこと。再開を願っています。