REVIEWネバーサマートリプルキャンバー2026-2027

PROTO SWIFT|12月から5月までフル稼働する型破りなパウダーボード、爆誕。

26-27 NEVER SUMMER PROTO SWIFT

超フリースタイルなディレクショナルボードで北海道のフルシーズンを走破!

26-27シーズンのNEVER SUMMERは、フラッグシップモデルSWIFTの大がかりなリニューアルが行われ、3モデルからなる“PROTO SWIFTシリーズ”へと生まれ変わります。

なかでも、試乗したMOJANEレビュアー全員が唸った1本がPROTO SWIFT。これまでのSWIFTの安定感と機動力を、最新のカーボンテック × ハイブリッドトリプルキャンバー形状でブラッシュアップしたモデルです。

シーズン初頭のミックスコンディションから深雪、圧雪、そして春雪まで。たった1本のパウダーボードが、半年間の刺激的なフリーライディングを叶えてくれる!

マルチに使えるディレクショナルボードを探している方、板1本でひと冬を過ごしたい北海道滞在者、初めてのパウダーボードにも。26-27シーズンのMOJANEのベストアンサーは、PROTO SWIFTです。レベル問わずにオススメします。

見た目も浮力も操作性も、完璧すぎるパウダーボード

26-27 NEVER SUMMER PROTO SWIFT 近藤勇介
26-27 NEVER SUMMER PROTO SWIFT SPEC
PROTO SWIFT 159,500円税込

いざこのボードを解説しようとすると「いったいどこから伝えればいいんだ⁉」と迷ってしまうくらい特徴が多いのですが、まずは全体像から始めましょう。

大きなノーズにスワロー・テール、ウェストのくびれ。誰もがパウダーを想像するルックスです。そして、その想像を必ず超えてくるパウダーボードである、と明言します。

MOJANEのテストライドでは、4名全員がパウダー性能・ツリーラン・壁・フリーランについて最高評価「◎」を付けました。

とにかく浮力があり、リズミカルに良く動く。このイメージはリニューアル前のSWIFTと同一線上です。ターンの弧やスピードに緩急をつけても滑らかで、特にタイトな沢地形では、SWIFTらしい機動力と浮力が発揮されます。(浮力については、よほど体重がある方でない限り適正サイズで十分です! )

旧SWIFTと異なる点は、スピード域・パウダーの種類・乗り手のスキルを問わないこと、ではないかと思います。旧SWIFTのイケイケ感が抑えられ、誰もがリラックスして楽しめるようになりました。

木の中で動き回り、マッシュで跳ねて、着地を決める。ターンを繋ぎ、スプレーをあげ、ホワイトルームを潜り抜ける。小さな動きと大きな動きを織り交ぜながら、気が向くままにグイグイ進んでくれるボードです。

パウダー性能については、今年も試乗に参加してくれた平山 雅一くん近藤 勇介くん竹田 礼くんがレビューにまとめてくれています。

跳ね感、サーフ感、走り出す感。その正体は…

26-27 NEVER SUMMER PROTO SWIFT 諸橋正太

次に、機能面です。PROTO SWIFTの要となるのは、カーボンとハイブリットトリプルキャンバー形状です。その効果を感じたエピソードを紹介させてください。

朝一番のグルーミングバーンでのこと。ハイスピードで大きくキレ上がるターンを仕掛けた時、ボードがビョーンと上に向かって走り出す感覚がありました。

強烈なGを感じる場面での一瞬の無重力…。僕はその感じがたまらなく楽しかったのですが、平山くんと近藤くんのレビューの中にも、ピンとくるフレーズがありました。

平山くんのレビューより抜粋

今までのネバーサマーで最もサーフィンをイメージできるボード – 脇パウや壁を当てたり跳んだりするリズムが、アップスや壁を登る感覚、リッピングの感覚に似てとても楽しかった。

平山 雅一のPROTO SWIFTレビュー / 26-27 NEVER SUMMER PROTO SWIFT

近藤くんのレビューより抜粋

沈む前にポンッと浮いてくれる、跳ねる感じのポップ感がとても楽しかった。

近藤勇介のPROTO SWIFTレビュー / 26-27 NEVER SUMMER PROTO SWIFT

彼らが感じた「跳ね」と「サーフィン」そして、僕が感じた「ビョーン」。それぞれ違うシチュエーションでの感想ですが、これがカーボンによるPROTO SWIFTの新鮮さではないでしょうか。

また、沢地形でも同様にトランジション(大きなR)でかかる重力が心地よかった!平面的なターンでも、立体的な動きでも、似た感覚が味わえます。

NEVER SUMMERの世界線を変えたカーボンテック

26-27 NEVER SUMMER PROTO CARBON MAPPING EMBOSSMENT

PROTO SWIFTの印象的なターンや躍動感を生み出すカーボン。これは、25-26シーズンの大ヒットモデルECLIPSEではじめてお披露目されたNEVER SUMMERのオリジナルテックです。

コア側とトップシート側の異なるレイヤーにライン状のカーボンを配置することで、トーションや反発力といった性能が緻密にデザインされています。

カーボンによる恩恵は多岐にわたります。

実際のボードの厚み・重さ以上のタフさと安定感。ボードの捻じれ(トーション)の使いやすさ。あらゆる場面で反応する跳ね感。雪質に合わせた反応とバタつき抑制…。挙げるとキリがありませんが、こうしたアシスト要素ができること・楽しめる範囲を広げてくれます。

ベース:PRECISION STITCHED CARBON MATRIX

ボードのベース側に配置された細い線状のカーボンシート。 (26-27モデルは滑走面が黒く見えませんが、25-26のエクリプスの滑走面ではどんな風にカーボンが入っているのかが確認できます。)

トップシート:CARBON MAPPING EMBOSSMENT

トップシート側に見えるライン状のカーボン。表面のエンボス加工はグラフィックスと一体となり、視覚的なポイントにもなっています。 SWIFTにはモデル名のロゴがボード中央にエンボスされています。

※これらはNEVER SUMMERの全てのPROTOシリーズにセットで搭載され(ボードセンターのステッチ・カーボンはPROTO FRとPROTO ECLIPSEのみ。)フリーライドボードからコンペティションボードまでに対応します。

縦横斜めに機能するハイブリットトリプルキャンバー

26-27 NEVER SUMMER PROTO ハイブリットトリプルキャンバー

今回のリニューアルでは、ダブルキャンバーからハイブリットトリプルキャンバー(ロッカー構造)へとボード形状が変更されました。

以前のSWIFTに攻めの姿勢を感じていた僕たちですが、PROTO SWIFTでは、ターンフィーリングが優しい/スムース/軽いといったワードが並びました。

トリプルキャンバーは適当に構えていてもターンが決まるので、乗り方の自由度が増し、また、硬めのバーンでもエッジングが滑らかです。

元々硬めのバーンまで行けるモデルではありましたが、全体的に角が取れたように感じます。

試乗中、竹田くんがキャッチしていたのは、片斜面での効果です。

竹田くんのレビューより抜粋

パウダー遊びの範疇でトラバースや斜面に対して斜めにラインを入れていく時、下にずり落ちたり沈み込むことなく、浮遊しながら進んでいくので遊びの幅を目一杯広げてくれます。

竹田 礼のPROTO SWIFTレビュー / 26-27 NEVER SUMMER PROTO SWIFT

この日、僕も同じ体験をしていました。ゲレンデ脇のパウダー&幅の無い木々の中。片斜面で、とにかく狭い。落ちてしまうとボトムを滑走するだけになって楽しくないよね、という状況です。

普段ならボードが下に落とされないように注意深く進むところですが、PROTO SWIFTは狭いエリアでもボードがサバサバと思い通りに動き、ラインを上に上にキープしてくれました。

セットフロントならキャンバーボードの様な印象に

26-27 NEVER SUMMER PROTO SWIFT 近藤勇介

セッティングでターンの質が変わることを発見したのは近藤くんでした。

トリプルキャンバーはその名の通り、キャンバー(山)が3つあるので、足の置き場によって感触が変わります。これはトリプルキャンバーボードの共通点です。

PROTO SWIFTでは「セットフロントがターンに向いている」とのこと。

上級者や実験好きな方にとっては、セッティングを探す楽しみもあるかもしれません。

平山くんと近藤くんのレビューには具体例が、竹田くんのレビューにはターンの感触が記されているので参考にしてください。

パウダーボード「なのに」春までずっと格別な操作感。

26-27 NEVER SUMMER PROTO SWIFT 諸橋正太

レビュアーが集合した2月の試乗日は、柔らかなパウダーに恵まれたためパウダーでの評価が中心となりましたが、僕はその後も場所を変えて自分なりの試乗を重ねていました。

驚いたのは、パウダーが無くても面白さが全く色褪せないこと。むしろ、圧雪での感動が大きかった!そこで「ボードの用途を制限せず、どこまで行けるのか試してみよう!」と思い立ち、結果的にシーズンを終える5月上旬まで乗り続けることとなりました。

季節が変わり、雪質が違っても、常にボードの中心に重心を置いている実感があり、高速では安定感が、低速では切り返しが際立ちます。速度を上げてもブレたりバタつくことがないので、滑らかで安定感のあるミドル~ロングターンが楽しめました。

旧SWIFTも圧雪バーンでのターン性能は抜群でしたが、ハイブリットトリプルキャンバーになった事で、しっかりと噛むのに軽々と扱える板になり、引き締まったバーンでも肩の力を抜いて滑ることができます。

例えば、3月中旬からの溶けては凍ってを繰り返した朝イチの硬いバーンも、全く怖くありません。

諸橋正太のPROTO SWIFTレビュー / 26-27 NEVER SUMMER PROTO SWIFT

似た形のボード、何が違う?

PROTO SWIFTは僕が元々好きなタイプの形状で、MOJANEで取り扱ってきた(ゴリ推ししてきた)ボードの中ではSEASON AEROFJELL Mt. HOKKAIDOが類似ボードにあたります。この3本の比較も意識して試乗しました。

類似形状ボード比較

SEASON AERO:キレとスピード。キャンバーなのでノーズを喰わないように、後ろに意識を持って乗るタイプ。ターンの弾かれるような感触と切り返しが楽しい。

FJELL Mt HOKKAIDO:直感的でライブ感のある動きが得意。スピードでテンポを出す。ツリーの中でグングン前に進む。ロッカーボード特有の全体で浮く浮遊感。

PROTO SWIFT:何も考えずに乗りこなせる。AEROとの違いはSカーブ性が強いこと。Mt.HOKKIDOとの違いはスピードがあってもなくてもテンポ良く動かせる。

いずれも、違った方向にグッドボードですが、PROTO SWIFTには僕が気に入って乗ってきた要素が集約されていて、さらに守備範囲が広い印象でした。そして、改めてAEROの軽快なターンや、Mt.HOKKAIDOのスピード感も個性があって楽しかった!

滑ること以外は無頓着でOK

記事の冒頭に「初めてのパウダーボードにも。」と書きました。

PROTO SWIFTは、カーボンとトリプルキャンバーの効果により、旧SWIFTではお勧めできなかった初~中級者層にも扱いやすく、楽しく乗れるボードになっています。

パウダーボードとしての機能はもちろん、様々な雪質と環境を網羅するPROTO SWIFTなら、天気チェックをおろそかにしてもOK。雪質の読みをハズしてもOK。スノーリゾートからローカルゲレンデまで、規模も斜度もスピード域も気にせず1本でOKです。

また、荒れた雪面もこのボードの得意分野なので、滑りに行ける休日や時間帯に制約がある方にも、ぜひ乗っていただきたいと思っています。

PROTO SWIFTのスペックとポイント

26-27 NEVER SUMMER PROTO SWIFT 竹田礼

振動に強く重さを感じさせない:DUMP 8

26-27 NEVER SUMMER PROTO DUMP 8 / 竹田礼

“DUMP”はNEVERSUMMERでの衝撃吸収度を表す指数です。”DUMPの数字が大きくなるほど衝撃や振動に強いボードになりますが、その分重さも加わってきます。”というのはもう過去の話になりました。

新しいカーボンテックを搭載した今作は、DUMPのレベルが高くても乗り味は至って軽快。それなりの重さと安定感があるのにスウィングウェイトが軽い、不思議な乗り味です。

SWIFTの為にデザインされたカーボンマッピングは、ノーズ、テールのポップ感に、更にバネを仕込んだかのように跳ね、DUMPとの相乗効果がはっきりと確認できました。

大中小のターンを繋ぐ:POWER GIRP SIDECUT

26-27 NEVER SUMMER PROTO POWER GIRP SIDECUT / 竹田礼

複数のサイドカーブをミックスすることで、ターンのしやすさとバリエーションを生むNEVERSUMMERオリジナル構造です。

サイドカーブの両端のカーブは強めで、クイックにボードを入れたり、出口のサイドカーブを使ってキュイン!と曲げることも容易です。

そして、ボード中央にはマイルドなカーブが入っています。このゾーンで直進安定性と大きなターンを生み出します。踏み方、荷重のかけ方によってターンを自在に操れる仕組みです。

ボードを立てると、自重だけでボードがプレッシングされるので、後はターン中の微妙な体重移動でターンを作っていくことができます。PROTO SWIFTでのトリプルキャンバーとサイドカーブはとてもよくマッチしていると思います。

硬さを跳ねる力とスピードに転化:FLEX 7

26-27 NEVER SUMMER PROTO FLEX 7 / 平山雅一

ブランドが公表しているデータでは、PROTO SWIFTのフレックスはNEVER SUMMERの中でも硬めの部類に入るレベル7。ただ、実際に乗ると扱いやすく、難しい硬さを感じることはありませんでした。トリプルキャンバーであることも関係していると思いますが、パワーが弱い人でもオーリーでボードの反発力を使いやすいと思います。

一般的に、ロッカー形状の柔らかいボードは板全体で浮力を稼ぐため、深いパウダーではスピードが出にくくなりますが、PROTO SWIFTでは比較的スピードを維持してくれます。また、深雪でボードを動かしても雪の重さに負けず、切り返しのキレも特徴的です。

思い切り攻めれる!プロテクター付きのノーズとテール

26-27 NEVER SUMMER PROTO SWIFT Aluminum Nose and Tail T Protectors

少しのきっかけで壊れやすいという弱点があるポイントノーズとスワローテールですが、PROTO SWIFTならその心配はありません。力が加わるエリアがアルミニウムプロテクターで補強されています。

コスト面からも、こうした一手間を惜しむブランドが多いですが、タフなボード作りを目指すNEVER SUMMERのこだわりでしょう。

本国、コロラドでは岩だらけの環境もあるはず。日本ではツリーランなんかもボードがダメージを受けやすい環境です。そういった遊び場でも躊躇なく攻めれる心強いボードです。

PROTO SWIFT SPEC

・HYBRID TRIPLE CAMBER (ロッカーベース)
・R.I.P EDGE-HOLD TECHNOLOGY
・SWIFT PRECISION STITCHED CARBON MATRIX
・SWIFT CARBON MAPPING EMBOSSMENT
・20mm TAPER
・Reinforced Swallow Tail
・EARLY RISE FLOAT MECHANICS
・POWER SURF WOOD CORE
・Aluminum Nose and Tail T Protectors


モロのつぶやき

26-27 NEVER SUMMER PROTO SWIFT

スノーボードの根本的な魅力は、ターンにあると思っています。

遠心力、重力、風や雪を全身で感じながら、ボードを操作していく楽しさ。PROTO SWIFTは、どんな環境であってもとことんターンが楽しめるボードです。

NEVER SUMMER公式のキャプションには「日常の圧雪バーンを空いたサーフスポットのように変える」との一文があります。

サーファーの方にはすんなりイメージしていただけると思いますが、空いたサーフスポット=スペシャルな状態。

いつものコースでの何気ないターンが、スペシャル心地良いターンに感じられる、それがSWIFTのテーマであり、NEVER SUMMERが追求するライドフィールだと認識しています。

NOKHU、ECLIPSE、そしてPROTO SWIFTと続いてきたMOJANEのNEVERSUMMERラッシュ。3シーズン連続で激プッシュモデルに出会えるなんて!僕自身まだまだNOKHUとECLIPSを楽しんでいる最中ですが、来季はPROTO SWIFTが加わり、楽しみが一層広がりそうです。

どのコースで、どう乗ろうか…。ボードを眺めているだけでも楽しい時間が過ごせてしまいます。

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