REVIEWウェットスーツDUSK

DUSK DRIFT ICE|寒冷地用ライトドライウェットスーツに新スペックが追加!

DUSK DRIFT ICE Hybrid U-Zip®︎ Stress-Free LIGHT DRY

軽く、動きやすく、着脱しやすい。
DUSKのライトドライDRIFT ICEからの新提案

日本で最も寒いサーフポイントといえば、真冬の道東エリア。この厳しい環境でテストを繰り返し、改良を続けるウェットスーツブランドがDUSKです。

そんな寒冷地サーフのエキスパートが作る冬用ウェットスーツは、セミドライより軽く丈夫で動きやすいライトドライ「DRIFT ICE Hybrid U-Zip®︎ Stress-Free」。

冬の海に挑み続けるベテランサーファーはもちろん、寒い季節のサーフィンに挑戦しようと計画中の方まで、幅広くお勧めしたいスーツです。

この記事では、新スペックが2種追加されて全3種類となったDRIFT ICEを、実際のオーダー事例と共にご紹介します。

DRIFT ICE Hybrid U-Zip®︎ Stress-Free LIGHT DRY

脱ぎ着しやすいHybrid U-ZIP®︎ Stress-Freeシステムが導入されたブーツ一体型のライトドライスーツ。完全防水ジップのドライスーツよりも、軽量で運動性が高いのが特徴。
DUSKが積み上げてきた寒冷地サーフのノウハウが詰め込まれたモデルです。

あえて完全防水ではない「ライトドライ」で
冬のサーフィンがもっと身近に

DUSK DRIFT ICE Hybrid U-Zip®︎ Stress-Free LIGHT DRY

「真冬の海に入るのに、非防水のウェットスーツでいいの?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。

たしかに、元々の寒冷地での冬サーフは、完全防水のドライスーツが主流でした。

ただ、ドライスーツは重く動きにくいだけでなく、少しの浸水が重大なトラブルに発展する恐れもあります。更に、着脱にも時間がかかったり、価格が高額であったりと、冬サーフのハードルを高くしていたと思います。

DRIFT ICE Hybrid U-Zip®︎ 2.5mm × 3.5mm : PCX+
DRIFT ICE 2.5mm×3.5mm PCX+
オプション:フード

そんな中、素材の改良によって可能となったのが「ライトドライ」に分類される薄手の冬用ウェットスーツです。

薄く、軽く、動きやすいのに保温性があり、お手入れがしやすい。これまでの冬サーフの労力を一気に取っ払ってしまうゲームチェンジャーです。

DUSKからは「流氷」と名付けられたDRIFT ICE Hybrid U-Zip®︎ Stress-Free LIGHT DRYが登場しました。完全防水ではなくとも浸水しにくく、サーフィンでの身体の動きを重視した設計です。


DUSK DRIFT ICE Hybrid U-Zip®︎ Stress-Free LIGHT DRY 全身
肩回りも股ぐりも、とにかく動きやすい。
DUSK DRIFT ICE Hybrid U-Zip®︎ Stress-Free LIGHT DRY 胸回り
胸の開口部のジップが柔らかいので自然なシルエット。
DUSK DRIFT ICE Hybrid U-Zip®︎ Stress-Free LIGHT DRY 背面
背中も大きくならず、スッキリ。
DUSK DRIFT ICE Hybrid U-Zip®︎ Stress-Free LIGHT DRY ボトム部
ブーツ一体型なので足首の圧迫がなく長時間着ていられる。
DUSK DRIFT ICE Hybrid U-Zip®︎ Stress-Free LIGHT DRY 胴・腰回り
腰回りに切り替えが無いのでゴワつきません。
DUSK DRIFT ICE Hybrid U-Zip®︎ Stress-Free LIGHT DRY 首回り
後ろ首もストレスがすくなく、首が曲げやすい。

現行のDRIFT ICEと新スペック2種のマテリアル

これまでのDRIFT ICEは、保温力を重視した真冬対応の4mm × 3mmのみでした。2024A/Wに新たに加わったのは、2.5mm × 3.5mmと、2.5mm × 3mmの2種類です。

全3種となり、今まで以上に個々の条件(サーフエリアやパーソナリティ)に細やかに対応できるようになりました。

3.5mm × 4mm : THERMO BLACK PLUS(起毛あり)

DRIFT ICEのフラッグシップ、ラインナップで最も耐寒性のある仕様です。空気の層を作る為、実寸よりもふっくらとした仕上がりになるリラックスフィット。動きやすさを多少犠牲にしても暖かさを重視したい人、細かくラウンドしてサーフィンしたい人、厚手のインナーを着ることも想定している人におすすめ。

Thermo Black Plus

肌に触れる面に使用される、保湿と速乾に優れた起毛素材。国内で回収したペットボトルの再生糸を一部に使用したリサイクルポリエステル“ECO BLUE®︎”と、動けば動くほど、発熱する伸張発熱素材“ストレッチ・エナジー®︎”が融合した、サステイナブルかつ高機能なマテリアルです。

【NEW】2.5mm × 3.5mm : PCX+(起毛なし)

DRIFT ICEの新たな挑戦、2.5mm × 3mmの登場です。極限まで薄く設計された、起毛なしのジャージマテリアル。リラックスフィットよりも体の実寸に近いミドルフィットという設計ですが、インナーを着用する余裕は十分あります。動きやすさ重視で、寒いエリアでも保温性は運動量でカバーできる人、極寒期は入らないという人に。

PCX+

「肌触りのみならず、気持ちよく伸び、温かくコストパフォーマンスに優れ、且つ可能な限り環境にやさしい」というわがままを可能にした夢のマテリアル。焼却処分もしくは加熱溶解されて再紡系されていた“残った系”だけを集め、再生時に発生するエネルギー使用量を抑えて作られたリサイクルナイロンジャージ、DRIFT ICE 2.5mm × 3.5mm 専用の素材です。

【NEW】2.5mm × 3mm : PCX thermo(起毛あり)

他の2モデルのマテリアルの良いところ、保温性と運動性を両立させたデルです。ジャージにThermo black Plusが貼り合わせられています。はじめて冬用ウェットスーツを作る人、薄手のインナーを使いたい人におすすめ。

DUSK DRIFT ICE Hybrid U-Zip®︎ Stress-Free LIGHT DRY 開口部
開口部からの浸水を防ぐラバーのバリア
DUSK DRIFT ICE Hybrid U-Zip®︎ Stress-Free LIGHT DRY 伸縮ジップ
ストレッチが効いたジップは開け閉めしやすい
DUSK DRIFT ICE Hybrid U-Zip®︎ Stress-Free LIGHT DRY 縫い目のシール
浸水しないノンステッチのテープシーム
DUSK DRIFT ICE Hybrid U-Zip®︎ Stress-Free LIGHT DRY手首
手首からの水の吸い上げを防ぐダブルリストも標準装備
DUSK DRIFT ICE Hybrid U-Zip®︎ Stress-Free LIGHT DRY ジップ
胸開口とフラップのハイブリットHybrid U-Zip®︎
シ・ワールド × DUSK

DUSKのスーツは全て湘南にある老舗ウェットスーツ工場 シ・ワールド製です。 シ・ワールドではこの他にBRAKER OUTやAXXE CLASSICといった名門ウェットスーツブランドを手がけています。越後将平さんの寒冷地でのノウハウと、経験豊富なシ・ワールドの技術によってDUSKのオリジナルスーツが生まれています。

ライトユーザーには2.5mm × 3.5mm PCX+が大活躍!

DUSK DRIFT ICE Hybrid U-Zip®︎ Stress-Free LIGHT DRY 2.5mm × 3.5mmPCX+

驚くほどの軽さと動きやすさです。DRIFT ICEの為に作られた耐久力と伸縮性のあるスポンジが搭載され、この薄さを実現しています。 ブーツ一体型には珍しいミドルフィット設計で、インナーを着用しても、比較的タイトなシルエット。ブーツ一体型の大きめなシルエットが苦手な方も納得いくのではないでしょうか?

暖かさも必要なら、2.5mm × 3mmPCX thermoを

 

保温性素材PCX thermoは、DRIFT ICE専用に作られたPCX+ジャージ素材に、肌に触れるインテリア側DRIFT ICE 3.5mm × 4mmやセミドライFOAM BALLに使われる“Thermo BLACK Plus” を貼り付けたになります。いわばDUSKの専売特許的マテリアルです。

この素材そのものにさほど重量もなく、運動性をそこまで損なわずに暖かさをキープできます。自分がもし、冬にも積極的にサーフィンをする人間であれば、迷わずこの素材の2.5mm × 3.5mmを選んでいたでしょう。もしそのような場合、入水時間は1時間〜半程度で、1ラウンドであることは間違いないでしょう。起毛にしても、基本的な楽しみ方はかわらないものの、やはり厳冬期にも使える、という点がメリットになると思います。

着用とお手入れのポイント

ジップを閉じ切る“ひじのひと押し”


DUSK DRIFT ICE Hybrid U-Zip®︎ Stress-Free LIGHT DRY ジップ閉じ方

開口部のジップは、つまみを指で押し込むようにして最後までしっかり閉じ切りましょう。浸水を最小限に防ぐことができます。

閉じにくい、手が届かないという人は、ジップを閉じている側のひじを反対側の手で押してあげると、閉じやすいです。


インナースーツを併用しよう


ウェットスーツのインナー

ライトドライスーツは、素肌に着用するのではなく、インナーとのレイヤリングをおすすめします。

インナーには、サーフブランドによるウェットスーツ用インナーはもちろん、素材に気を付ければウインタースポーツ用のベースレイヤーや日常着でも応用できます。

ライトドライスーツに合わせる際のポイントは、ウェットスーツ内部から外へ向かう透湿性が無いこと。そのため、繊維自体に水分を抱え込む性質と保温性を併せ持つウール素材のインナーやソックスが好相性だと思います。(僕自身は、メリノウールで加圧の無いインナーとソックスを選んでいます。)

ドライ系のインナーは、肌から吸い上げた汗がスーツとインナーの間に溜まってしまうので、「浸水している⁉」と思ったら自分の汗でびっしょりだった…なんてことも。

裏起毛のスーツの場合、インナーの素材によって滑りが悪く着脱や運動がしにくいことがあります。スルスルと着やすいのはドライ系だったりもしますので、使用環境や季節、体質、好みのフィット感などを考慮して選んでみてください。

ジップのお手入れもお忘れなく


DUSK DRIFT ICE Hybrid U-Zip®︎ Stress-Free LIGHT DRY ジップ部のお手入れ

ジップの閉まり方に違和感を感じたら、目詰まりを起こしているかもしれません。ジップの目に砂や塩が詰まると、ジップのスムーズな開閉やストレッチ性が失われてしまうので、歯ブラシなどを用いて定期的にお手入れを行いましょう。

DRIFT ICEのオーダー事例

3.5mm × 4mm : THERMO BLACK PLUS / F様(20代後半)

通年サーフィンを楽しまれている方です。冬でも波が良ければ2ラウンドをこなします。 “2ラウンド目に少しでも体が冷えない状態にしたい”とのご要望に合わせて、DRIFT ICE 3.5mm × 4.5mmをチョイス。 元々、DRIFT ICEフロントジップ(上腕二頭筋から胸を通過するタイプ)をストレスなく使っていた方なので、着脱しやすいHybrid U-zip®︎を備えた新しいDRIFT ICEでは、より快適にサーフィンが出来るでしょう!

2.5mm × 3.5mm : PCX+ /I様(30代前半)

DUSK歴も長く、波があれば常にチャージしているMOJANE一番のビッグウェーバーIさん。 冬の海を想定して DRIFT ICE 2.5mm × 3.5mm のPCXthermoを紹介したところ、「保温性はパドルでカバーするので起毛は要りません。軽さと運動性を求めたいです。」とPCX+を選択しました。 スキーヤーでもある彼は、インナーウェアについても知識と答えを持っていました。

2.5mm × 3mm : PCX thermo / IG様(50代)

IG様は僕と同じように春からのサーフィンです。じっくりと楽しむタイプということもあり、入水から体温を下げずに効率よく運動出来るスーツを提案したいと思い、セミドライを新調するタイミングでライトドライのDRIFT ICE PCX thermoをご紹介させていただきました。ブーツ一体型で楽にセッティングが完了できることはもちろん、技術の進歩を体感できる最新ウェットスーツにご満足いただけるはずです。

PCX+で3月からの春サーフ、11月からの秋波を楽しむ

3月末の北海道サーフ

寒い時期のサーフは好きだけれど、真冬対応のハードな3.5mm × 4mmのDRIFT ICEまでは必要ない…という方も多いのではないでしょうか。

僕が2.5mm × 3.5mm PCX+を選んだ理由もまさにソレ。冬はスノーボードをするので、3月末や11月に着用したいと考えていました。

その想定では、起毛タイプのPCX thermoでは暑そうだと思い、PCX+にしました。 オプションでフードコンビネーションにしたのは、「忘れ物を減らしたいから」です。

着用にかかる時間も、動きやすさも、お手入れも、夏のサーフィンとそう変わりません。 外気が寒いとどうしても億劫になってしまいますが、このスーツなら準備や片付けが楽なので、行ってみてダメならすぐに海から上がれば良い。寒くなったら海から上がれば良い。と、気軽に行動ができるようになりました。

3月も末になると、水温は低くとも昼間は気温が上がり、天気も安定します。海に入ると、冷たい海水とスーツと身体の境界がはっきりと感じられます。ウェットスーツに守られている!というこの感覚は、夏のサーフィンにはないスリリングな体験です。

Mtレースイの帰りに浜厚真に寄ってみたり、春の道東へ足を伸ばしたり。少ない機会を逃さず、寒い時期のサーフィンを楽しもうと思っています。

冬サーフビギナーへの注意事項

言うまでもなく、夏季との違いは水温と外気温です。水温が低いと身体への負担が大きく、体力の消耗も早まります。

実際に冬の海では、想像以上にパドルが続かないと感じると思います。チャレンジ精神も大切ですが、いくら波が良くても、疲れを感じているときは絶対に無理をしてはいけません。

僕自身、なるべく1人で海に入らない。短時間で濃密に楽しむ。もう1本を粘らず、腹八分で切り上げる。ヶ条の3ヶ条を心がけています。

モロのつぶやき

DUSKブランドファウンダーの越後将平さんは、毎年流氷が接岸する少し前の、道東の凍てつく海で自らウェットスーツのテストを行います。(その合間にはスノーボードも!)

過酷な環境下での地道な作業。そこで得たアイディアは、品質や使用感、シルエットに反映され、世界的にも珍しい「寒冷地に特化した快適なウェットスーツ」へと仕立てられます。

ライトドライの新たな展開により、寒冷地の冬サーフは劇的に親しみやすくなりました。

今や、完全防水のドライスーツや厚手のセミドライスーツが必須となるシチュエーションは、寒冷地サーフィンのごく一部に過ぎません。 冬が長く、海環境も多様な北海道では、分厚いスーツだけでは楽しみ切れないとも言えます。

ガチな人も、冬サーフビギナーも、 機能で選べるDRIFT ICEシリーズで、マイペースに冬サーフを楽しみましょう。

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