スケートボードの仕組みを知ろう
スケートボードには様々な種類・形状のものがありますが(基礎まとめ#1参照)、基本的な構造はどれも同じです。各部の名称と役割を知ると、スケートボードの動きを理解することができ、自分が求める乗り心地にも早く辿り着けます。
スケートボードは、大きく分けて3つのパーツで構成されています。スケートボードを手に入れようとした時、①②③のパーツをそれぞれ選んで組み上げるか、予め全てのパーツが組まれた完成品を購入する2通りがあります。
コアなスケーターたちは、膨大なパーツの中から自分好みの組み合わせでスケートを楽しんでいます。一方、「コンプリートボード」と呼ばれる完成品は、購入したまますぐに乗れるので、ビギナーには心強い存在です。まずはコンプリートボードから始めて、徐々に自分流にカスタマイズしていきましょう。
スケートボード各部の名称
初心者にとってのスタートは、まずは基本となる部品を知ることから。自分がどんなスケートボードがしたいのか、どんな乗り味を求めるのか。スケートを練習しながらパーツの特徴を感じてみてください。
スケートデッキ|DECK
スケートボードの顔ともいえる板。スタイルによって姿形は様々。お気に入りのデザインを探すのも楽しさの一つです。足の大きさや、体格によっても好みが分かれます。スノーボードと同様に、ボードを進行方向に見て前側を「ノーズ」、後ろ側を「テール」、ノーズとテールの反りを「キック」と呼びます。
トラック|TRUCK
スケートボードの舵取りをする最重要パーツです。スケートボードの乗り味に直結するので「乗り心地を変えたい」と感じたら、トラックを交換することでお気に入りのデッキを長く使うことが出来ます。通常、前と後ろ2つでワンセットとして販売されています。
ブッシュ|BUSHING
トラックの可動域を支えるゴム素材のパーツ。ブッシュの硬さを調整すると、ぐねぐね曲がりやすかったり、直進の安定を与えたり、様々な効果を得ることが出来ます。スケートボードのスタイルによって選ぶアイテムです。
ウィール|WHEELS
スケートボードのタイヤ「ウィール」には、サイズと硬さがあり、乗り心地も様々です。クルーザー系のボードでも、アクション系のボードでも、ウィール次第でライディングスタイルを自分好みにアレンジすることができます。
大きなウィールは比較的柔らかく、クルーザーやサーフスケートに適しています。小さなウィールは「ハードウィール」とも呼ばれ、ストリートやアクション向けです。
ウィールには「65mm 78a」の様に英数字が印されています。「mm」表記はウィールの直径、「a」がついた数がウィールの硬度です。数字が大きくなると硬く、硬度は数字が小さいいほど柔らかくなります。
硬いウィールはトリック向きで、滑りやすい環境でのパワースライドが可能です。柔らかいウィールはグリップが良くなりますが、レスポンスを重視するトリック系のスケートボードには不向きです。
ウィールは色数も多いので、用途だけでなくスケートボードのコーディネイトも楽しめます。
ベアリング|BEARING
ウィールとトラックを繋ぐ軸受。ベアリングにはABEC(エイべック)と呼ばれる工業規格があり、ベアリングを評価する基準となっています。数値が大きい程クオリティが高くなります。近年はこのABEC数字に頼らないタイプのベアリングが少しずつ浸透してきているそうですが、現状MOJANEではABECを指針としてセレクトをしています。
スペーサー|SPACER
ウィールの大きさによって、ターン時にスケートボードにウィールが干渉してしまう事があります。その干渉を防ぐ為にスケートボードとトラックの間に仕込むものがスペーサーです。干渉を改善する為だけのプラスチック製や、ショック吸収の役割もあるラバー製など、必要に応じて使い分けましょう。
ビス|VISES
スケートボードとトラックを繋ぐ為のビス。スペーサーの有無やスケートボードの厚みによって選ぶべき長さが変わりますので、よく確認してから購入しましょう。
デッキテープ|DECK TAPE
スケートボードには、デッキの上に立った時に足裏が滑らない様に、ザラザラとしたテープを貼ります。デッキテープやグリップテープと呼びます。ブランドによって、その質感が変わります。
これらのパーツは、基本的に購入店で付け替えてもらえますが、持ち込みの場合は工賃がかかることがありますので、事前にショップに問い合わせてみましょう。
自分で出来るメンテナンス
スケートボードのお手入れのポイントは、愛着を持って扱う事。シューズと同様、雨や砂埃には弱いので、汚れが気になったらその都度拭き上げましょう。出来れば工具を用意して、定期的にビスの緩みをチェックすることをお勧めします。また、ブッシュやウィール、デッキテープは消耗品ですので、減り具合も同時にご確認を。
ベアリングは、油が使われているので汚れが付きやすいパーツです。ウェスやペーパー等で綺麗に拭き取り、オイルを差し直します。こだわる人はベアリング専用のオイルを、こだわりがなければ自転車用・機械用のオイルでも代用できます。MOJANEではフィニッシュライン社のセラミックチェーンオイル(1700円+TAX)を使っています。
気になる点は専門店で相談し、安全にスケートボードを楽しんでください。