装着したままハンドアウト
こんなグローブを待っていた!
リフト上でのスマホ操作やバックパックからの荷物の出し入れ、ドライバーを使ったハードギアの微調整…。
スノーボーディングにはグローブが必須だというのに、ライディング以外では何をするにもグローブが邪魔になる!そう思いませんか?
HAND OUT GLOVES(ハンドアウトグローブ)は、そんな煩わしさを解消すべく誕生したスノーグローブの専門ブランドです。
HAND OUT GLOVESの創業者、ジェイク・サリバン(JAKE SULLIVAN)氏は、北米オレゴン州の山育ち。グローブが備えるべき機能(防水、保温、耐久性)と、グローブが抱える問題(紛失のしやすさ、作業のし難さ)を誰よりも理解しています。
彼が考案したのは、雪山での必須機能を備えながら、着けたまま指先を自由に使うことができる画期的なグローブです。
もちろん、これまでにも防水性が高く暖かいグローブは数多くありました。ただ、HAND OUT GLOVESは、雪山でのお洒落アイテム要素が強かったグローブというソフトグッズを、実用性に優れた「ギア」の域にまで昇華させた、類まれなブランドだと言っても大げさではありません。
かゆい所に手が届くギミックが満載
HAND OUT GLOVESを象徴するのは、甲の真ん中で開閉するジップです。このジップを開けば、ぱっくりと割れた甲の部分から手先をグローブの外に出せるという設計です。
手先を出しても、グローブ自体は装着したまま。着脱による紛失や雪の侵入を防ぎ、ウェアにハンドゲイター機能が無くても暖かく過ごせます。
手首には、伸縮性のあるリストストラップが付いています。ジップ口から手を出すと、グローブの先端部が手の平側に倒れますが、このストラップで本体に固定すれば、手元の邪魔になりません。また、グローブは手首から前腕にかけての長さも十分で、安定感があります。
また、本体には2つのミニポケットが配置されています。
グローブ内部には小さなカイロが入るハンドウォーマーポケット、グローブ外側の手首にはICリフト券が入るパスポケットが。いずれも、使い方は自由です。
もし、ライディング中に手汗を感じたら、甲のジップを開けてください。グローブ内に溜まった熱と湿度が抜け、ドライな状態を保てます。
インナーグローブを併用すれば、ハイシーズンにジップを開けっ放していても寒くはありませんが、降雪時や転倒での雪の侵入には注意しましょう。
HAND OUT GLOVESを支えるサードパーティー
YKKウォータープルーフジッパー
全てのHAND OUT GLOVESには、YKKの止水ジップが採用されています。幾度となく繰り返されるジップの開閉には耐久性が求められますが、YKKなら安心です。開閉も滑らかで、グローブをつけたままでも掴みやすい大きめのタブもポイントです。
PRIMALOFT®
インサレーションは、人工的に創り出された疑似羽毛素材。保温力、通気性、速乾性を持ち合わせていることから、高級グースダウンの代替品としても注目を集めています。
HIPLORA® ハイポラ
外部からの水分をシャットアウトし、内部の湿度は外へ逃すというポリウレタン素材のインサートです。GORE-TEXの廉価版的位置付けで、ツーリング、フィッシング、モトクロス等、多くの場面でのグローブに採用さています。
こんな人に使って欲しい!
ロッジの自販機にコインを投入するだけなら、従来のグローブでも全く不便はありません。
スマートフォンやGoProといったデジタル機器の操作。スプリットボードのセッティングや、スタンス、アングルの調整。 雪山で手先を使う作業が増えたのは、僕たちの遊び方が多様化した結果でもあります。
カメラやドローンを使う人
創業者のJAKE氏は、仲間のカメラマンたちからのフィードバックに耳を傾けています。冬山で撮影を行う多くのプロカメラマンから支持される使い勝手の良さには、そういった背景があるのでしょう。
僕自身、このグローブに出会って、ゲレンデでの撮影がスムーズになりました。機材を使う日は、HAND OUT GLOVES以外考えられません!
スマホ操作し続ける人
ライディングを撮りあったり、SNSにアップしたり、通話、チャット、ゲーム、リフトで仕事を進める強者など、ゲレンデでも常にオンラインという人は、HAND OUT GLOVESが作業効率を爆上げします。リフト降り場で慌てる事もありません。
インストラクター
レッスン中のグローブ着脱回数は、意外と多いものです。ちょっと締めてあげたいな、セッティングを変えてみよう、といった場面でも、グンとコーチングがしやすくなるはずです。
バックカントリーユーザー
シールのセッティングや、ハイクアップでのウェアの温度調整など、バックカントリーでの指先の作業を、もたつくことなく短時間で行えます。
子連れでゲレンデに行く人
グローブを小脇に抱えて、子供にウェアを着せたり、ゴーグルを付けたり、スキーやスノーボードを装着させたり。気付くと片方のグローブが無かった…なんて事、ありませんか?
HAND OUT GLOVESは、グローブをつけたまま手先を使えるので、グローブを落とす心配がありません。
MOJANE PICK UP MODEL
HAND OUT GLOVESには、5本指のグローブタイプとミトンタイプがありますが、ハイシーズンの使用やインナーグローブと組み合わせて使う方には、断然ミトンタイプがお勧めです。
ナイロン生地製のエントリーモデル。
1万円以下でHAND OUT GLOVESの利便性を十分に体験できるので、ローカルゲレンデを中心に遊ぶ学生から、気軽に使える春用のグローブをお探しの方まで、年代を問わず多くの方にご提案しています。
HAND OUTの全てを集結したフラッグシップモデル。
PRIMALOFT®の保温力、HIPORA®の通気性能、レザーの耐久性を備え、更にカイロポケットやIDカードホルダーも完備。単純に暖かいグローブを探しているという方にもお勧めできる保温力です。
HAND OUT GLOVESレビュー
2シーズンフル活用しましたが、使用前の心配事は、ジップの耐久性と耐水性でした。ブログやYOUTUBEの撮影現場では、1日数十回もグローブを付け外しします。その頻度にジップが耐えられるのか…。
ところが、実際に使用してみると非常にタフだという事が分かりました。既に数百回のジップ開閉を繰り返していますが、問題無く使えています。
PROシリーズはレザー製で、通気性の高いHIPORA®生地+保温力を高めるPRIMALOFT®で構成されているので、北海道の厳冬期でも手が冷えて辛い…ということはありませんでした。グローブ自体を外さないので手首が暖かく、指先も冷えにくい印象です。因みに、インナーにはBURTONタッチスクリーングローブライナーを合わせています。
2シーズンの間には、降雪時・降雪後の撮影でグローブ内に雪が入ってしまった事が何度かありました。ただ、撮影準備のスピードを優先しているので、仕方ありません。それ以上の機動力に満足しています。
雪が入ってしまったら、休憩中にジップを開けて中表にひっくり返して暖房器具の近くで乾かすようにしています。
お手入れのポイント
レザーの表面は、1シーズンで使用感が出ました。このまま使い続けると、表面が細かく割れ始めたので、2シーズン目からは使用する度にレザー用のクリーム(ニベアでも代用できます)でケアを開始しました。
グローブが乾いている状態でクリームをよく擦り込むと、艶が出て柔らかくなりました。1シーズン目からケアを始めれば、より良い状態を長期間保てるはずです。
とはいえ、4~5シーズンは確実に使えると思うので、僕としては18000円+TAXという金額は、決して高くはないと評価しています。
極寒の自然環境の中、手作業を行う方には、是非お試しいただきたいグローブです。