スマートに移動できるバッグがあれば、車が無くてもスノーボードは楽しめる
札幌近郊には大小さまざまな規模のゲレンデがあり、その多くがJRや地下鉄駅発着の送迎バスを運行しています。
送迎バスを利用しているのは、学生や子供たちばかりではありません。交通アクセスが良好な札幌市街地では、マイカーを持たないスノーボーダーが年々増えているように感じます。
MOJANEユーザーの中にも、地下鉄と送迎バスでゲレンデに通い続けるスノーボーダーがいます。
この記事では、ゲレンデへのバス通歴10年以上の横山君と一緒に、公共交通機関を利用する際のスノーボードバッグについて考えます。
リュックを背負う?ボードを背負う?
公共交通機関でスノーボードに行くには、荷物は最小限に、コンパクトに持ち運ばなければなりません。上手なバッグ選びのポイントは、何を背負い、何を手に持つか。
ストラップの形状や持ち手の数にも注目しましょう。
まずは往復の道のりを確認しよう
自宅からゲレンデまでの経路の中に、ひとりひとりのバッグ選びの条件があります。
乗り継ぎがある場合・徒歩移動の距離が長くなる場合は、重たいものほど背負うと動きやすくなります。
直行直帰なのか、出発時からウェアを着て行けるかどうかによっても、荷物の量は大幅に変わります。
また、札幌↔大型リゾートを行き来する長距離バスでは、乗車の際に大きな荷物を預けます。乗務員さんとの荷物の受け渡しを考慮すると、ショルダーバックやバックパックといった単機能よりも、持ち手が付いた2WAY,3WAYのバッグが便利です。
MOJANEのラインナップは、多機能バッグに定評のあるBURTONと、スノーボードバッグ専門ブランドHOME MOUNTAINが中心です。交通機関を利用する方には、以下の2つのスタイルとアイテムをご提案しています。
全てのギアを一つにまとめるオールインワンスタイル
動きやすさを重視するなら、スノーボードを含めた全ての荷物が一つに収まるバッグがお勧めです。
これを背負うと両手が開くので、歩行中もスマホ操作の度に立ち止まる必要もありません。改札や乗車口でも省スペースで動けます。
ただ、バッグは重くなるので、荷物の持ち変えや、肩から下ろす際の衝撃にはご注意を。
荷物を預ける大型バスに乗る際は、車内用としてサコッシュやミニバッグを併用すると便利です。
ボードの運び方ポイント
ボードを背負うときの注意点は、下り階段です。ボードのサイズによっては階段を降りる際にバッグ底が床や踵に当たってしまう事があります。下り階段では肩にかけるなど、シチュエーションに応じて持ち替えられるバッグを選ぶとストレスがありません。
BURTON BOARD SACK
BURTONのトリップ仕様のスノーボードバッグの中では、最もお手頃なモデルです。
保護パッド入りで、移動中に起こる多少の衝撃に対応。後ろのパネルをひらけばバックパックに変身(背負う、肩掛け、手持ちの3WAY)し、サイズ次第で全てのギアが入ります。
ゲレンデでは、折り畳めば小さなロッカーにも入るミニマムな設計でありながら、TSA認証ロックにも対応しているで、飛行機での旅行にも使える優れものです。
毎シーズン、ウェアや小物とのコーディネートがバッチリ整うBURTON。21-22の新色POTENE PINKは目にも鮮やか!もちろんベーシックなブラックもあります。
※類似モデルのSPACE SACKは、背負える機能がありませんのでご注意を。
HOME MOUNTAIN SNOWBOARD CASE
トラベルにも対応する3WAYのハードカバータイプ。ブーツ、バイン用のストレージがあり、パッキングも取り出しもスムーズです。
ハードカバーでは珍しく、安定感のあるバックパックストラップが装備されているので、公共交通機関での移動には最適なモデルの一つだと思います。
21-22シーズンは、ベーシックカラー(ブラック,ブロンズ)、ツートーン(ネイビー/レッド,オリーブ/オレンジ)、グラフィカルな柄物など、全6色の展開です。
同シリーズのパワーアップバージョンWHEEL SNOWBOARD CASE(17,600円)は、このモデルにウィールが付いたタイプです。こちらは複数のボードを運ぶには大変便利ですが、現地で大きなロッカーが使えるかどうかが鍵となります。
ハンドキャリー&バッグパックスタイル
スノーボードを片手に持ち、その他のギアはバックパックで背負うと、重さが分散されるので、女性やキッズにもお勧めです。常に片手は空けていられるので、移動中の不便はありません。
スノーボードを持ち歩く際は、ボードやエッジの保護・危険回避の為、必ずソールカバーを付けましょう。
バッグパックは、ボストンバッグや斜め掛けのショルダーバッグよりも身体に密着するので、階段や人混みでもかさばらず、動きやすいと思います。
ボードの運び方ポイント
ボードを手に持つ場合は、周囲の歩行者にノーズやテールがぶつからないように十分注意しましょう。特に、階段などの幅が狭い場所では道をふさがないように気を配ってください。ボードの両先端が身体から離れすぎないよう、傾けて持つことがポイントです。
BURTON BOARD SLEEVE
2サイズ展開のスノーボードケースです。ウェストの太さ等にもよりますが、140は 135cm-150cmまで、155は150cm-160cmまで対応します。
ノーズとテールにはエッジを痛めないラバープロテクターがついているので、移動中も安心です。公共交通機関の利用者はもちろんですが、車移動でもボードを大切に扱いたい方にも愛用者が多いです。
HOME MOUNTAIN SOLE COVER
収納可能なバックパックストラップ、ショルダーストラップ、手持ちハンドル。移動時のシーンに合わせて3WAYで使い分けることができるネオプレーン素材のソールカバー。
Sサイズは135-150cm、Mサイズは150-165cmまで対応します。
BURTON BOOTER PACK
スノーボードブーツやウェア、ゴーグルなど、ライディングの必需品を収納できるBURTONの定番バックパック。濡れた物を分けて収納できます。
40Lの大容量なので、学生たちのスキー学習や、荷物の多い運動部の部活バッグとしても人気です。
HOME MOUNTAIN ONE DAY PACK
ブーツ、グローブ、ヘルメット、ウェア、ゴーグル,etc… ボード以外のあらゆるギアが収まる縦長のバックパックです。
交通機関はもちろん、車移動やショートトリップでも重宝します。2021-22は全6カラー展開。サイズはW30×D28×H55cm
ミニマリストにはパッカブルを
ボードとブーツはレンタルで、アクセサリー類の持ち運びだけなら、パッカブルタイプのバックがお勧めです。パッカブルタイプのバックパックなら、滑る時は小さく折りたたんでウェアのゴーグルポケットへ。超身軽に動けます。旅行先やお買い物など、日常でもフル活用できる便利グッズです。
横山くんの超リアルなバッグ選び
毎週末、地下鉄とバスを乗り継いでゲレンデに通っている横山君。ここ数シーズンはルスツをホームゲレンデに、カービングに打ち込んでいます。
僕らが一緒に滑りに行くのは年に数回ですが、毎度、驚くほどコンパクトに荷物をまとめ、颯爽と待ち合わせ場所に現れます。
長年、交通機関を利用する中で、ギアだけでなく、バッグ選びにも様々なこだわりがある様子。そこで、移動のためのバッグ選びのポイントを教えてもらいました。
これからスノーボードバッグを探そうとしている方にとって、多くのヒントがあるはずです。
Q1.現在の愛用バッグを教えてください
20-21シーズンからはHOME MOUNTAINというブランドのボードケース(M)を使っています。
背負えること、ブーツやゴーグルなどの小物を別々に収納できること、ゲレンデのロッカーに収まるように折りたためること、そしてCUSTOM X166 WIDEが入ること。ボードが長くなるとケースの選択肢が少なくなるのですが、これらの条件を全て満たしています。シンプルなブラックカラーも気に入っています。
Q2.バック選びで注意すべき点とは?
公共交通機関では、ICカードを出したり、手すりに掴まったりするので、出来るだけ両手をフリーにしておくと乗下車がスムーズです。
以前は、バックパックにブーツをぶら下げてボードを手に持っていましたが、ブーツが左右に揺さぶられるので、通勤通学時間帯や人込みを移動するには不向きだと思い、行先やスケジュールに合わせてオールインワンタイプのバックパックと使い分けています。
スノーボード用品は大きな荷物なので、移動中は周囲の方の迷惑にならないよう意識しています。
あとは、バッグを選ぶときに「多機能=便利でお得」と感じてしまいがちですが、実際のところ機能が邪魔になることもあります。例えば、紐が駅構内の手摺りに引っ掛かる(とても危険)、ポケットが多すぎてどこに何を入れたのか分からなくなる、 など。
自分に必要な持ち物を把握し、移動手段に応じて、適切なサイズと機能を見極める事がポイントです。
Q3.移動中の必須アイテムはある?
公共交通機関でゲレンデに行く為の必須アイテムではないかもしれませんが、余計な支出とゴミを出さずに水分を摂取するためのMIZUボトルと、ボードの水分をしっかり拭き取ってケースにしまうためのタオルは必ず携帯しています。
Q4.次はどんなバッグが欲しい?
いま使っているHOME MOUNTAINのケースにもう1ポイント、ウェアが収納できるスペースがあれば理想的です。
ボードと同じスペースにウェアのジャケットを入れて移動した時、おそらくエッジに擦れてジャケットの一部が切れてしまったので、ウェア用のポケットが欲しいなと感じています。具体的には、ケースの上下にある収納スペースの間に、もう一区切り追加するイメージです。
加えて、ヘルメットも収納できれば完璧ですが、欲張りすぎかもしれません…。ウェアやヘルメットまでが収まるのなら、ケースのサイズが今より少し大きくなるのは許容範囲です。
札幌市内から交通機関で行けるゲレンデ
改めてリストアップしてみると、札幌には交通機関で行けるゲレンデがたくさんあります。バスとリフト券のパックや、宿泊施設とのパックツアーなども利用すると、札幌都心の冬の暮らしが楽しくなるはずです。
- 札幌国際スキー場
- さっぽろばんけいスキー場
- サッポロテイネ
- SNOW CRUISE ONZE
- ダイナスティスキーリゾート
- ルスツリゾート
- キロロリゾート
(JR札幌駅、地下鉄真駒内駅など)予約優先/有料
(地下鉄円山駅)有料
(JR手稲駅)有料
(地下鉄宮の沢駅、JR手稲駅など)無料
(三井アウトレットパーク発着)無料
(札幌駅南口発着)予約制/無料
(札幌市内主要ホテル)予約制/有料
※2021年現在の情報です。詳細は各ゲレンデ公式サイトでご確認ください。
記事アップありがとうございます。
ちょうど北海道に飛行機で行く予定があり、今持っているオールインワン型のボードバッグのそこが破れているためありがたいです。
ちなみに12月初旬でオープンしている中で札幌駅からのアクセスが良いスキー場は記事の中で列挙されているうちのどちらでしょうか?
アクセスの問題でほぼ毎年テイネに行っていますが、今年はまた違うスキー場もためしてみたいです。
(個人的にはばんけいやOnzeがきになります。)
Kamioka さん
コメントありがとうございます。
12月初旬でオープンしているスキー場は、札幌国際スキー場や中山峠スキー場、キロロといった標高の高い山です(ONZEは人工雪でコース一部のみオープン)。
ただ、この時期だとまだ送迎バスが稼働していない可能性もありますので、詳細は各ゲレンデの公式サイトなどでご確認ください。
また、12月初旬はまだ雪が少ないため、ボロボロになっても良いボードで行くことをお勧めします。
ご返信ありがとうございます。
中山峠スキー場の斜面がよさそうで、あまり混雑もしなさそうですね。
公共交通機関で行くのは厳しそうなので、空港からレンタカーの仕様も検討しようと思います。