イメージに忠実なサーフボードを作るなら
今や、オンラインショップで世界中どこからでもサーフボードの注文が出来てしまうご時世。ですが、シェイパーとダイレクトに意見交換を繰り返した、自分だけのカスタムサーフボードを手にした時の感動は、やはり既成品では味わえません。
千葉県に工場を構える3Dimension Surfboards(スリー・ディメンション サーフボード)は、ユーザーとのコミュニケーションを最も大切にしているカスタムサーフボードブランドです。
3Dimensionに在籍する3名のサーフボードシェイパーは、三者三様の個性派揃い。コンペティターの経験を生かし、デジタルシェイピングマシンを操る”COCO”こと鎌田 幸治氏。サーフボードの歴史に敬意を払い、現代的な表現でサーファーを魅了する”EISHIN”こと佐藤 栄進氏。そして、グラフィックからシェイピングまでを一人でこなし、ボードビルドの経験が豊富な”O2KI”こと大木 登氏。それぞれが得意とする異なる分野が融合し、常にユーザーに最適な、時には斬新な提案をしてくれます。
上達を後押しするカスタムサーフボード
サーフィンの長い歴史を辿ると、サーフボードのカスタムオーダーはサーファーにとってごくごく当たり前のことでした。
近年は既製品のサーフボードが増えたことで「カスタムオーダーは上級者の為のもの」というイメージが生まれ、少し遠い存在になってしまったように思いますが、今も昔も信頼出来るシェイパーと出会うことはサーフィンを続ける上でとても大切なこと。身長や体重、経験といったユーザーのパーソナリティーに合わせたボードと、最良のアドバイスは、スキルアップを目指す人にとっては上達への近道になりますし、サーフィンの楽しみが無限に広がります。また、自分好みのグラフィックに出来る点も魅力です。
目標やコンセプトを伝えて作る理想のカスタムボード
自分にマッチしたボードを手に入れる為の大切なポイントは、自分のレベルを把握すること、そして自分のサーフィンの目標やコンセプトをしっかりとシェイパーに伝える事です。
新しいボードで何がしたいのか。どんなライディングを思い描いているのか。波は地域によって特色があるので、どの海で、どんな波に乗る事を想定しているのか。それらを事細かくシェイパーに伝えることが出来ます。それに対して、シェイパーから新たな提案やアドバイスを得られることもしばしばです。カスタムボードを作る前に、是非ホームとなるポイントや目的・目標を書き出してみてください。改めてサーフィンと向き合う良い時間になると思います。
カスタムボードのオーダー手順
サーフボードは、大きく分けてLength/長さ Wides/太さ Thikness/厚み Rocker/反り Bottom Concave/節水面に細工された凹み Tail Design/ テール形状 Rail/レールと呼ばれる部分で構成されています。
また、サーフボードの形状は用途によって異なり、それらが生まれた背景を知ることもサーフィンの楽しみの一つです。シェイパーはそれぞれの哲学や美学を基に作り出したオリジナルモデルとディメンション(そのモデルに最適な数値)を用意しています。自由度の高いカスタムボードですが、各モデルには長さや厚みの制限があります。
①まずは、どのモデルが自分にマッチするかを知りましょう。どんなモデルがあるのか、どんな特徴があるのか、試乗会等を利用して沢山のボードを比較しましょう。試乗会では、直接シェイパーに相談したり、アドバイスをもらうことも出来ます。MOJANEでは年に数回の試乗会を開催しますので、是非お気軽にご参加ください。
②MOJANEでユーザーとミーティングを行いオーダー内容をまとめます。シェイパーにイメージを明確に伝えられるようサポートをしますので、初心者の方もご安心ください。ユーザーのあらゆる情報がサーフボード作りに活かされます。サーフボードが完成するまで、最短でも2ヵ月。ユーザーの”現状”はシェイパーにとって重要なデータとなります。どんなライディングがしたいのか、サーフィンをする頻度、怪我や回復の目途、ボードが仕上がる頃にどれくらいの筋力になっているか…。出来るだけたくさんの質問をさせて頂きます。
③オーダーシートを作成し、シェイパーへ届けます。②の内容の他、必要なパーソナルデータ、グラフィックやカラーリングといったご希望を全てオーダーシートにまとめます。シェイパーはこのオーダーシートを基に、知識や経験、技術をフルに使ってあなたのサーフボード完成させます。
④おおよそ2か月後、自分だけのオリジナルボードとご対面!言葉では説明できない特別な気持ちになります。さっそく海へ向かいましょう。 乗り手とシェイパーがサーフボードを通じて繋がる瞬間です。
3Dimension surfboards
オーダー事例
MOJANEでは、3Dimensionとのリレーションシップにより、多くのカスタムサーフボードをユーザーにお届けしてきました。
僕自身、10本以上のサーフボードを3Dimensionで制作して頂いています。これまでのオーダーの中から実際の制作事例をいくつかご紹介します。参考にしてください。
JOY(ジョイ)はCOCOさんによる3Dのクラシックモデルのひとつ。小波でもショート・パフォーマンスボードのようなマニューバーを描くことができます。
僕がこのボードをオーダーした背景には、首の怪我がありました。大きな波では怪我を悪化させる不安があり、パワーレスな小波でそれまでのショート・パフォーマンスボードに乗ることは難しいと感じていました。怪我を抱えながらの限られたプレイ時間で、波をゆっくり大きく上下してターンを楽しめるようなボードが欲しい、というところからスタートしました。
僕が強調したのはとにかくワイズです。ノーズ、テール部分のワイズも強調しました。グラフィックカラーは、怪我で滅入った気持ちを吹き飛ばすような元気な色に。このオレンジひとつをとっても、何度も綿密にやりとりした事を覚えています。完成したボードは、もはやJOYの原型を留めないほどのボリューム感!サイドカーブも大きなものとなりました。
一見ブサイクなこのボードですが、テストライドではCOCOさんも「22inchのJOYは初めて作ったけど、コレはコレでありだね!」とマニューバーを刻んでいました。
ローロッカーのビーチブレイクモデルをカスタマイズ。テイクオフを重視した、大きめののサイズです。オーナーはサーフィン3年目でこのボードをカスタムオーダーしました。手にした時点ではテイクオフを課題とするレベルでした。横に進む事を目的として作ったビギナー向けのモデルに仕上がっています。
膝波〜肩頭まで攻め込めるFCをカスタムした1本。どんなコンディションでも万能なFCはMOJANEでも人気のモデルです。オーナーは、ショートボードではキツいコンディンションの時でも楽しめるボードが欲しいけれど、マニューバー性は失いたくない。という希望がありました。
ショートボードでありながらボリュームのあるデザインで、スピードを乗せる事ができるモデルSTAMPS。オーナーは、厚い波でオープンフェイスなコンディションで上下の動きを丁寧にするサーフィンがしたい。という目的でオーダーしました。