道北一の広さを誇るローカルゲレンデ
札幌市内から高速道路で約2時間半、道北エリア一の規模と良質なパウダースノーを誇るぴっぷスキー場をご紹介します。
北海道の2月と言えば、スノーボードシーズンのピーク。大規模なリゾートゲレンデでは、国内外からの旅行者で最も賑わいます。
この時期に混雑を避けながらも上質な雪を求めるのなら、北海道地図のほぼ中央にある”ぴっぷスキー場”はいかがでしょうか。
広大な上川盆地と大雪山連峰を一望できる大パノラマの中、溢れんばかりのパウダースノーを思う存分満喫できます。高速道路からのアクセスの良さ、そして温泉施設が隣接している点も見逃せません。
厳しい寒さが生む極上のパウダースノー
ぴっぷスキー場には、スノーボードを楽しむ為の要素が凝縮しています。綺麗に圧雪されたコース、ゲレンデ公認の非圧雪エリア、スノーボードの醍醐味である壁遊びやパークライディング。そして何より、厳冬期のパウダーです。
2月の晴れた朝は、山頂で-20°を下回る日も珍しくありません。ここまで冷え込むと、陽が差してからも見事な粉雪が1日中続きます。
北海道らしい雄大な景色と雪質を静かに楽しみたい方は、比較的旅行者の少ない道北エリアまで思い切って足を伸ばしてみてください。
※ワックスとウェア&レイヤードの寒さ対策は万全で行くことをお勧めします。
ぴっぷスキー場コース紹介
道北一の規模を誇るゲレンデには、個性豊かな9コースが整備され、ビギナーからエキスパートまでが1日中飽きずに楽しめます。
コブ急斜面のゴールデンコースや、深雪ベテランコースは、中級者以上に人気のコースです。ビギナーコースにはスノーパークが設置されています。どのコースからも素晴らしい景色を眺めながら滑ることができる贅沢な立地です。
ストロベリーコース
北海道のスノーボーダーがぴっぷと聞いてまず思い浮かべるのは、全長2200mも続くストロベリーコースの壁!雪が降っていればまずはストロベリーコースへ。MOJANEユーザーの間でも人気のコースです。
レギュラースタンスの人にとってはフロントサイド側の壁になるので、バンクとして利用して、スケートライクにもサーフライクにも当て込み放題。インパクトのあるこのコースは、ビギナーから上級者まで様々なレベル、あらゆるスタイルの人が同時に遊べてしまうメルティング・ポットです。
ダイヤモンドコース
第3リフトの下には溜まった雪があるので、ダイヤモンドコースの圧雪されたカービングバーンからこのリフト下を目掛けてヒットするのも快感です(鉄柱には十分に気をつけましょう)。[/caption]
30cm程度の降雪があれば深雪コース、無ければ圧雪が綺麗な午前中はゲレンデ中央のダイナミックコースもお勧めです。道内トップクラスを誇るオープンバーンは、スピード感覚が麻痺してしまうほど気持ち良い!朝の一本目はつい飛ばしすぎてしまうので、僕はストロベリーコースでウォーミングアップしてから向かいます。
シルバーコース
平日は、午後になっても斜面が荒れてしまう事がなく、特にシルバーコースではカービングターンの練習ができます。ロングターン、ミドルターン、ショートターン…。ストイックに打ち込めます。飽きたらサイドカントリーでパウダーをヒット。
ゲレンデ内は基本的にロープが無いので、どこからでもコース外に出られてしまいます。ですが、ここは旅行者の多い有名リゾートではなく、地元の方々で運営する地域密着型のローカルゲレンデ。ロープやネットが張っていないのは常識で、コースマップの禁止エリアや管理区外といったコース外は当然危険です。ビジターの僕たちは地元の方々に敬意を払った行動を心がけましょう。
ぴっぷスキー場で乗りたいボード
今回改めて感じたのは、ぴっぷの多彩なコースを楽しむ為に、数タイプのボードを持って行くべきだということ。
ショート・ファット系はもちろんですが、スピードを出せる場面も多いので、思い切りのよいキャンバーボードも欲しいところです。
僕は壁遊びでのリッピング用に、ノーズ、テールロッカーが効いているfjell Snowboards Mt1520 160cmをチョイス。BURTONのSKIP JACKやMOD FISH、CUSTOM X FV。2019モデルならスタンガン、スピードデイト、ボトム・フェダーといったモデルもフィットするでしょう。
また、RIDEのWARPIGやYES NOW BOARDのOPTIMISTIC、OFF SHORE SNOW SHAPESのSEA BISCUITやSNURFS UPもおすすめです。UMLAUT TWIN やART RIDE TWIN, LIB TECHのバナナもイメージできます。
設備と周辺情報
2017年にはセンターハウスが新設され、明るく広々とした空間で準備や休憩、食事ができます。更衣室やキッズスペース、フリーWi-Fiもあり、家族連れにも優しい設計です。また、シルバーコースの正面に並ぶ窓際のテーブルは、まるで観客席。シルバーコースを滑る際は、休憩中のギャラリーに思い切りアピールしてみてはいかがでしょうか。
料金とアクセス
1日券大人3000円(遊湯ぴっぷ入浴サービス券付!)というリーズナブルな価格は、高速料金をかけても納得。毎週月曜日はメンズ、水曜日はレディースサービスデー(祝日を除く)で1日券が1600円になります(2018年現在)。これは是非利用したいですね。駐車場はもちろん無料です。
札幌市から道央道経由で約2時間半、高速道路比布北インターを降りたら5分で到着という好アクセスなので、現地集合もしやすいです。また、JR旭川駅から車で40分、駅前からはぴっぷスキー場行きのバス(有料)が出ていますので、交通機関を利用する方にもお勧めです。
地元食材を使った食事
ぴっぷスキー場には2か所の食堂があります。センターハウス内では、麺類、丼もの、カレーなどの定番メニューが良心的な価格で提供されています。唐揚げ丼を食べている学生を見かけましたが、なかなかのボリュームでした。メニューの中で気になったのが、全て地元産の食材を使っているという卵かけごはん定食。おにぎり+豚汁という選択肢も捨てがたい…。
今回は、駐車場側の食堂”雪番屋”に行ってみました。ここは地元のお母さんたちが振る舞う500円ランチが有名で、 裏山の養殖場で獲れるマスのいくら丼や鹿肉カレーが名物です。カウンターで注文すると一瞬で出てきます。美味い、安い、早い、の三拍子が揃った食堂です。
温泉と宿泊施設
スキー場の1日券に付いてくる入浴券は、スキー場から車で1分の遊湯ぴっぷで使用できます。湯冷めしにくいという光明石の温泉に浸かり、筋肉をほぐしてから帰宅しましょう。タオルは有料なので予めお風呂セットのご用意を。
遊湯ぴっぷは日帰り入浴と食事、宿泊が可能な施設で、売店では比布町の特産品なども販売しています。リフト券付きの宿泊プランも用意されていて、仲間とのスキー旅行には最高だと思います。
スキーといちごのまち、比布町
道北の中心地、旭川に隣接する比布(ぴっぷ)町。ぴっぷスキー場はSAJの検定会場としても知られています。カントリーサインはスキーと特産品のいちごのデザインです。ちょっと不思議な地名ですが、アイヌ語の”ピプ(沼の多いところ)”または”ピピ(石の多いところ)”に由来すると伝えられています。
2023年3月上旬に行ってきました。
朝はガリガリのアイスバーンでしたが1時間ほどで緩み始め、ラストまで楽しみました。
この記事の公開当時より、1日券は200円UPしています(入浴券付き)。鹿肉カレーは100円UP。それでも良心的な価格ですね。
今シーズンは3/21春分の日が最終営業日で、料金もお安いようです。