大人のデイ・トリップにお勧めしたい道北のスキー場
北海道の北西部にある港町、増毛町。春・夏・秋は、食のイベントや歴史探索で人気のスポットですが、冬は海風と北風のダブルパンチ!気象予報で見る留萌のライブカメラは、常に大荒れのイメージがあります。
札幌からは、日本海側のオロロンラインを北上しても、高速で向かってもアイスバーン必須、ドライブには気が進まないエリアかもしれません。
それでも一度訪れれば、毎年狙いたくなるのが、暑寒別岳スキー場です。
ナチュラルな地形をリラックスしてライディング。日本海を眺む抜群のロケーションが待っています。
市街地から数分でパウダー
暑寒別岳スキー場は、国定公園内の増毛山地の主峰、暑寒別岳の麓にあります。創業は1980年(12月21日)、意外と若いゲレンデです。
暑寒別岳といえば、バックカントリーではエキスパートオンリーですが、スキー場は子供から大人まで誰もが遊べるアットホームな雰囲気でした。
増毛町は平均して積雪が多く日照時間が短いので、雪のコンディションは安定しているそうです。
もちろん降雪直後なら最高ですが、あまり狙いすぎなくとも、食事や観光込みで「増毛町で遊ぼう」という1DAYプランも大いにアリではないでしょうか?
2つの山でゾーン分けされたメリハリのあるコース
スキー場の全体像は、麓からの第1リフトと、中腹から隣の山にかけられた第2リフトで、全5コースが展開されます。
規模こそ大きくはないものの、コース各所に地形があり、1日滑っても飽きないコースレイアウト。麓のリフトから駐車場が近いので、ボードを入れ替えて遊ぶにも便利です。
第1ペアリフト(857m・6分)
ひとつ目のリフトからは緩く広い斜面が続き、初級者やファミリーの練習に最適。広々と開放的で、なだらかなエリアです。
シーガルコース(全長1,000m/最大斜度24度)
まずはここでゆっくりと足慣らしをして、リフト下のパウダーで雪をチェック。適度な起伏はバタートリック練習には最高の斜面です。
この日は滑走できませんでしたが、シーガルコース横には”スノーボードコース”があります。
沢状になっていたので、バンクを作ることができたら最高だと思いました。
連絡コース(全長700m/最大斜度25度)
第2ペアリフトに向かう連絡コースも遊べる要素がたくさんあります。コース脇や小さな非圧雪ポイントに飛び込むだけで面白い!
連絡通路を通り、第2ペアリフトをスルーすると、第一ペアリフトへも戻れます。左側に壁があるので、麓まで降りるときは遊びながら戻りましょう。
第2ペアリフト(568m・4分)
平成4年に開設された第2ペアリフトは、スキー場の山頂まで。チャレンジ、ダイナミック、ジャイアントの3コースとバックカントリーエリアがあります。
4分程度のリフトながら、斜度も静けさもぐっと高まります。
①チャレンジコース(全長1,100m/最大斜度30度)
斜度のある非圧雪エリアです。雪が良い日は真っ先にこのコースを狙いましょう。第2ペアリフトからのコースで唯一、直下ってパウダーを楽しむ事が出来ます。
②ダイナミックコース(全長1,200m/最大斜度30度)
広々とした1枚バーンのコースです。広さと斜度は十分、さらに隅々まで綺麗に圧雪されたコースです。ついついハイスピードでターンに没頭していしまいますが、スキー学習のキッズたちもハの字で制御不能なスピードまで達しています。周囲をよく見渡しながら滑り降りましょう。
③ジャイアントコース(全長1,100m/最大斜度30度)
山頂から左側に沿って滑り降ります。コース幅はやや狭くなりますが、こちらも完璧に整備されていました。
この日は降雪後の圧雪により、コース脇にはたっぷりと雪のバンクが出来上がっていたので、ひたすら当て込みが出来ました。
気温が低く保たれ、コース脇に積みあがった雪が硬くならなければ、しばらくの間遊べるバンクポイントです。
④バックカントリーコース
3コースの逆側に、林間コースがあります。通称バックカントリーコースとして、近年解放されたエリアです。
リフトに乗る度、コツコツと回し続ける1人のスノースクートライダーの姿が。その気持ち、分かります!
基本的にはツリーランで、たまに木が横たわっているのでハイスピードは厳禁、遠くに行くほどノートラックにはなりますが、その分迂回トラバースが必須です。Fjell Mt Hokkaidoには格好のフィールドを見つけました。
林を抜けると第2ペアリフトの横に出ます。僕がリフト下を滑る気配を出していたからか、リフト乗り場のおじさんが「兄ちゃん、行くならリフト下じゃなくて横から出てこいよ」と案内してくれました。あくまで、リフト下の滑走は禁止です。
一通り遊び終えると西陽がシーガルコースを照らします。1日を締めくくるランは、海と夕日を楽しみながら。大満足の1日でした。
暑寒別岳スキー場のポイントは、日本海に面しているので夕日が長いこと。1月でも16時頃まで明るかったと記憶しています。逆に午前は山の立地もあってか、10時頃までなんとなく薄暗く感じます。スケジュールを組み立てる時の参考にしてみてください。
施設と料金
北欧風のセンターハウスはシックないで立ち。チケットカウンター、レストラン、休憩所、レンタルなど全てオールインワンです。
休憩スペースの窓からは第1リフト乗り場が見えるので、待ち合わせもしやすいです。
1日券は2500円(2023年1月時点)、スタンプカードも発行していました。地域の方には嬉しいですね。
食堂は15時まで
メニュー数は少ないものの、定番の麺類とカレーライスが400~600円と、良心的価格で提供されています。
この日はスキー授業のキッズを乗せてきたバスの運転手さんたちが、早めの昼食にカレーライスを食べていました。それに触発されて僕もカレーをオーダー。ローカルゲレンデならではの安定の味です。
市街地から近い距離なので、コンビニや飲食店を利用するのも良いでしょう。
増毛町といえば、食の宝庫!
スキー場に向かう途中、果樹園やワイナリーを見かけます。増毛町は、海の幸やフルーツ、日本酒「国稀」も有名です。
スキー場の帰りは、海鮮丼・市場・酒蔵・温泉…選択肢はたくさんあります。(港町市場16時まで、国稀17時まで。)
スキー場周辺の宿泊施設は民宿や小さな温泉宿岩尾温泉夕陽荘などがあります。僕が次回ゆっくりステイしようとするなら、増毛出身の三國シェフが監修するオーベルジュましけが有力候補です。
天気が良い日の帰路(札幌方面へ)は、ぜひ国道231号オロロンラインから。スノーボードに行く時は山道が多いですが、陽が沈む海を眺めながらのドライブです。また、迫力のある白銀の滝も一見の価値あり。
サーフスポットのチェックをしながら車を走らせていると、良い波でテイクオフをするサーファーを見つけ、更に満足して帰りました。
次回はFJELL Mt Hokkaidoを持っていこうと思います。
スキー場帰りに立ち寄れる増毛の美味しいお店や寄り道スポットがあれば、是非コメントで教えてください!