平日はコソ練、週末は家族や仲間たちと
道央道を札幌から旭川方面へ向かうとき、右手に見える観覧車が岩見沢市の北海道グリーンランドです。
道産子なら、遊園地や音楽イベントで一度は足を運ぶ場所ではないでしょうか。
僕たちスノーボーダーが楽しみにしているのは、遊具が動きを止めてリフトが動き出す冬季営業期間。道央ローカルたちが集まるデイリーユースのゲレンデです。
標高が低く、基本的には初級者やファミリー向けですが、実はそれなりの斜度や地形があり、意識して滑るほど練習になるスキー場だと感じます。
また、降雪がなくガリガリのアイスバーンだったとしても、「かてぇ~!」と言いながらなぜか楽しく過ごせてしまうのがグリーンランド。適度な滑走距離と遊園地らしいカラフルな雰囲気がそうさせるのかもしれません。コース全体の危険度が低いので、コンディションやメンバーのレベル差を超えて集える場所です。
2つのリフト、4つのコース
北海道グリーンランドは、大きく開かれた4つのコースで構成されています。
非圧雪のウッドヒルコース、中央にある初中級者コース。上級向けアトミックコース、そして林間のバンビーコースです。
コース間に目立つ境目はなく、第1ペアリフトからは全てのコースが、第2ペアリフトはウッドヒル、初中級コースが楽しめます。
※第1ペアリフトは稼働していない日もありますが、第2ペアリフト降り場から少し登ればアプローチは出来ます。降雪があった平日はノートラックも楽しめるはず!
ウッドヒルコース:第2ペアリフト左側
マップの一番左に位置するエリア。コース前半の起伏から、綺麗な一枚バーンへと繋がっていきます。ターンの練習、動作確認には抜群です。降雪後は、パウダー慣れにもちょうど良い”脇パウ”が。
初中級コース:第2ペアリフトセンター
なだらかな一枚バーンに見えても、スノーボードの視点では面白い地形です。スピードに乗せて地形を活かすラインが取れると、起伏で心地よいGが味わえ、ターンが劇的に楽しくなります。ローカルキッズは直滑降!周囲に注意しながら、ターンを描きましょう。
アトミックコース:第1ペアリフト
短いながらも最大斜度32°あるエリアです。雪が降った日にはダイナミックなスプレーを上げましょう。
ボトムはまったりとした廊下になります。アトミックコースのエントリーは夕暮れの絶景ポイントです。
バンビコース:第1ペアリフト
ゲレンデを囲む尾根沿いのなだらかな林間を抜けるバンビコース。コース中盤で林の中へ落としていけば、アトミックコースの廊下へと続きます。ポイントを探してツリーランも楽しめそうです。
ローカルパークカルチャーの名残
北海道グリーンランドには、2000~2010年代にローカルスノーボーダーが作り上げたパークカルチャーがありました。MOJANEを先代の頃からずっと支えてくれている赤前 吉明くんも、その主要人物の1人です。
第1リフト沿いには、バンクやキッカーが、パークの奥にはハーフパイプ跡地も残っていて、その起伏や壁で今も遊べます。
作るのも、維持にも多大な労力を要するハーフパイプがあったという事は、ローカルシーンが根付いていた証拠です。 いつかスコップを持ち寄って、ミニパイプセッションをしたいと思っています。
おすすめは、天気がいい日の夕暮れ
午後4時を過ぎると、観覧車の向こうに沈む夕日に「綺麗だねー。」という声があちこちから聞こえてきます。スノボデートにもぴったりなシチュエーションです。
同じ山の東側には、萩の山市民スキー場があるので、陽当たりとともに午前中は萩の山、午後からは西日を浴びにグリーンランド、という流れも楽しめます。
いずれのゲレンデも、市街地から近いので天候条件は岩見沢市の予報通りです。
また、場合によっては夕張マウントレースイとのルートを結ぶこともできます。朝一からレースイで思い切り遊び、日暮れからのグリーンランド。そんなローカルトリップも良いかもしれません。
施設とアクセス
北海道グリーンランドは札幌中心部から高速で約30分、道央自動車道岩見沢ICを降りたら約5分という好立地。JR岩見沢駅からはスキー場行きのバスも出ています。
大人4時間券(2100円)、6時間券(2500円)、ナイター(1600円)という良心的な価格も嬉しいです。コンビニ前売券なら表記価格よりもお得にゲットできます。(2023年現在)
バラエティに富んだゲレ食メニュー
レストランのメニューを見ると、これはもはやファミレスの域。定番のカレーや麺類のほか、パスタやチャーハンまで!チケット売り場横では、肉まんやスナック類も販売しています。
周辺情報
234号線沿いにはNORTH FARM STOCK、道産食材を使用するハーフビュッフェアシリ和来、湯元岩見沢温泉なごみなど、寄り道スポットが点在しているのもお楽しみポイントです。
超お得な鬼プランを発見
北海道グリーンランドホワイトパークには、岩見沢市内にあるサンプラザホテルと連携したお得な宿泊パックプランがあります。(1泊朝食付き+4時間券2日分=大人8000円!/2023年1月現在)
家族や仲間と過ごすことを優先したい時、ローカルフードや観光とセットでスノーボードを取り入れたい時、ローカルゲレンデを巡る旅など、使い方次第では面白いトリップになり得ます。上手にプランニングをしてみてはいかがでしょうか?
詳しくは岩見沢サンプラザホテルのHPをチェック。
春、ローカルなふたり。
2022年3月のグリーンランドに来てくれたのは、MOJANEユーザーの岩見沢ローカル、田中くんと多田くんです。
この場所でスノーボードを覚えたという彼らは、今もグリーンランドに通い続けています。
多田くんは天気予報を見て、仕事終わりのナイターをいつも狙っているのだとか。
また、田中くんは滑った後に行きたい、軽食喫茶ノマドのコーヒーを教えてくれました。
子供のころから同じ場所で滑っていた彼らですが、スノーボード仲間になったのは大人になってからだとか。お互いの存在を知ってはいたけど…と照れながら話していました。こんな関係も、ローカルあるあるではないでしょうか。
その昔、MOJANEの企画でツアーを開催したり、パークを解放してもらったりと、グリーンランドの方々には大変お世話になりました。
グリーンランドに行くたびに、懐かしい記憶が次々と蘇ります。