ハイスピードでキレキレのターン!
SENSEIを乗りこなそう
近年では珍しく、シーズン前に完売してしまうほどの爆発的ヒットを記録したBURTON SENSEI(20-21)。ゲットした皆さん、楽しんでいますか?
FAMILY TREEでは1シーズン限りとなりましたが、2021-22はMINE77からミステリー・センセイとして登場し、再び話題となっています。
この記事では、SENSEIを深く知り、長く楽しんで頂くために、試乗会では得られなかった感想や新たに気付いたポイントをまとめます。
トレンドセッターによる攻めの1本
癖が無く簡単で、誰もが楽しめるようなモデルが増えていく昨今のスノーボードシーンに、速くなければ楽しめないSENSEIのインパクトは大きかったと思います。
そんなSENSEIのディレクションを行ったのは、竹内正則氏。BURTONのヒットメーカーの一人です。
太めのボードが主流となっている中で、90年代を彷彿させる細く長いボードシェイプ(ナローボード)を現代に落とし込み、一気に風向きを変えてみせました。
SENSEIの登場に歓喜したのは、自分のスタイルを確立している30~50代のベテランスノーボーダーたちです。特に、BURTON SUPER MODELに代表される90年代のナローボードを知る先駆者世代は、待っていましたと言わんばかりのリアクションで、迷わずSENSEIを手に取りました。
また、BURTONライダー達の間でも支持されていたことは、SNSを見ても明らかです。 ダニー・デイビス、カルロス・ガルシアナイト、レッド・ジェラード…、彼らがSENSEIに乗る姿を幾度となく目にしました。
「あれ?浮かない?」スピードと浮力の関係
SENSEIを手に入れた方の中には、「浮力が無い」と感じた方も多いのではないでしょうか。
FAMILY TREEシーリーズのボードはどれも浮力を備えているイメージがありますが、SENSEIは少しニュアンスが違います。板の浮力に頼るのではなく、スピードで浮かせてキレを楽しむ、という方向性です。
この新たなテイストは、FAMILY TREEボードの幅を広げたように思います。
長年MOJANEに通うFさんは、SENSEIを見るなり「このボード、速いね~!!」と仰いました。
Fさんが注目した点は、フルキャンバーであること、ハイスピード時のコントロール性が期待できること、そして「スピード出ちゃえば浮力は関係ないから、かっ飛ばせるね」。GENTEM STICK TT CLASSIC、SOBUT HYTRIBE168、BURTON SERISE 13で作った160cm CUSTOM FISH等々、名だたる名機を所有するフルバックカントリーユーザーならではのリアクションです。
ハイスピードで浮かせるには
Fさんが指摘してくれた通り、SENSEIはスピードで浮力をカバーするボードです。
SENSEIのようなフルキャンバーのナローボードは、急斜面を得意としています。非圧雪エリアでは、斜度が無ければ浮力は全く発揮されません。
例えば、札幌国際のダウンヒルのような30度を超える斜面、トマムのクリスタルコース、ルスツのスーパーイースト、朝里のオレンジコースなどで、スピードに任せた浮力を楽しみましょう。
90年代のナローボードに比べると扱いは断然楽になってはいますが、攻めすぎには注意です。
SENSEIユーザーズレビュー
降雪後の圧雪~春のザクザク雪まで楽しめる!
SENSEI170 諸橋正太
このボードを選んだ理由は、朝一の綺麗な圧雪で、思いっきりターンがしたかったから。パウダーももちろん気持ち良いですが、10cm程度の降雪後にグルームされたバーンは、スノーボーディングで最も贅沢な斜面の一つだと思うのです。そんな朝一番を堪能する為にSENSEIをゲットしました。
結果は、狙い通りでした。フルキャンバーの張り付く様な安定感は、スピードを鮮明に感じられます。ある程度の斜度さえあれば、コース距離の短いローカルゲレンデでもスリリングに遊べました。
非圧雪エリアでは斜度が必要ですが、圧雪では浮力を得る必要が無いので斜度がなくても楽しめます。例えば、ダイナスティーリゾートのようなコンパクトな山でも、緩急をつけたドライブが楽しめました。
僕は高速域が得意ではありませんが、コントロールできる範囲でのスピードは大好きです。SENSEIはコントロール性に長けているので、速さが出てしまっても、すぐに曲げる事ができます。そのため、普段以上のスピードに挑戦できるボードです。 CUSTOM-Xよりも硬さがあるDRAGON FLY COREは、踏み応えもあり、粘るようにターンしていきます。
SENSEIなら、パウダーを狙わなくても、身近なバーンが最高の遊び場になってしまいます。これから狙いたいのは、ほろたちのCコース、レースイのダンシング、ぴっぷのシルバーコースの様な一枚バーンや、ダイナスティーの第二ゲレンデ、朝里のイエローコースなどの起伏があるコースです。
20-21シーズンはゴールデンウィーク終盤の札幌国際スキー場にも、SENSEIを持ち込みました。春はザクザクに緩んだ雪面にエッジが深く入ってくれるので、板を倒しやすい季節です。
SENSEIのデメリットと見られていたドラグ問題も、こうしたコンディションなら心配ありません。クルージングしながら、スピードに乗ってみたり、思い切りボードを倒してみたり、色々な乗り方を試せます。
ただ、このボードは一般人には引き出せないレベルでの潜在能力がある様にも思います。
DANNYを筆頭に、トップライダー達が魅了されたSENSEIの面白さには、到底辿り着けないだろうと思うのです。それでも、無理に引出そうせず、等身大のスキルとコンディションで遊び続けようと思います。少しずつそのポテンシャルを感じられれば良いなという気持ちで乗り続けたいボードです。
バインとセッティング
X-EST REGULAR 55cm~55.5cm, F 24°R 3°
僕がSENSEIにメインで乗せるバインはX-ESTです。170cmのボードでも重くならないので気に入っています。SENSEIのREF(推奨スタンス)は54cmですが、約55cmもしくは、55.5cmにセットしています。
推奨スタンスが、170cmでも54cmという事に驚きましたが、ターン弧を思い切り楽しむならば、マックス56cm未満が良いと思います。これは161cmサイズでも同様だと考えます。
ハイバックフォワードリーンを前足2メモリ、後ろ足は4メモリ入れています。前足はローテーションも入れています。センタリングは、ややつま先側方向に調整しています。
STEP ON X REGULAR 55cm~55.5cm, F 27°R 6°
ナイターをギリギリまで滑りたい時や、出勤前のライディングでは、やはりステップオンが便利です。STEP-ON Xは何故かストラップに近いようなフィーリングを与えてくれます。PHOTON STEP ONと、STEP ON Xの相性が、ちょうど僕のX-ESTとTORISTとのフィーリング似ているのかもしれません。STEP ONではディスクなので、角度を3°ずつ振っています。
後ろ足だけ、ハイバックフォワードリーンを入れています。STEP ONはローテーションができませんが、これまで特に困ったシチュエーションはありませんでした。
SENSEIのエッジチューン
ベース1°、サイド2°を落としています。極力ダリングはせずとも、ノーズ、テールウェストがマックスの部分は落としています。
マニュアル操作のイメージで乗り続けたい板
SENSEI161 若月 三四郎くん
2020年5月にストレートシューターとSENSEIを試乗し、156と161を購入しました。
ストレートシューターが難しい板だと思ったのと対照的に、乗りやすく感じました。
軽く、よく曲がり、ピステンでのカービング、フリーランに向いていて、ノーズに引っ掛かりが無く、直感的にターンできる印象を持ちました。
パウダーでの操作性もいい為、ニセコ旅行では一番長く乗ることとなりました(その時、SENSEI156を貸した友人は156が一番いいと言って最後まで板を返してくれませんでした…)。
低速から高速まで、自分でどう滑るかをイメージをし、板をマニュアル感覚で操作する楽しみがある1本です。
使用バイン:カーテルX(21,0)
連想するモデル:SPEEDDATE
このボードを一言で:ターンが面白い
このボードで滑りたい場所:テイネハイランド
バインの相性:硬くても足首が動くバイン(マラビータ?)
どんな人に合う?:ターンを楽しみたい人
22シーズンも、SENSEIと。
2021‐22シーズンの初滑り、年末の美唄にSENSEIを持ち込みました。半年ぶりに乗ったSENSEIは改めて最高に気持ち良かった!ショートターンからロングターン、切りあがるようなターンまで、多様なターンをこなせるボードで、サーフライクというよりは、クルージングボード的なスケートのイメージです。
ある意味では乗りやすく、またある意味では深く追求できる奥行きがあるので、基本的なスキルを身に付けた段階の人にとってはレベルアップにつながると思いますし、上級者が長く乗り続けられる許容量を備えています。
いつか、SENSEIを超えるナローボードがリリースされることを期待しています。じっくりと乗り込んで、その日が来るのを待ちましょう。
待ちに待ったSENSEIのコラム
首長くして待ってましたよw
昨シーズンゲットして、シーズンイン初日のルスツでまさかの骨折…
♪ボクの先生は~ モロさんご存じの通り、ファーストシーズンは1日で終了しましたorz
リハビリ頑張り3月にはゲレンデに戻れたもののシーズン中にSENSEIに再乗する機会までは作れませんでした
今シーズンはシーズン直前にテンションが上がって来ず、モロさんにアドバイスいただいてなんとか地元ローカルでシーズンインできました。
今年はモロさんお分かりの通り、WAVE TRACERとの2トップ体制(?)
ケガは治って、ドクターからのOKは出たもののハイスピードと荒れたパウへの恐怖心は拭いきれてませんね💧
ですが、今のところほぼ毎日地元ローカルへ行けてるので、少しずつ耐性付けていけると良いな…と思って励んでます
SENSEIは綺麗にエッジに乗れたときの切れが気持ちいいですし、WAVE TRACERはパウダー乗った時に後ろ足のコントロールしやすさが良いですね
両方とも違った楽しさを与えてくれる良い板です😊
今までの板も含めて乗りこなせるにはまだまだ時間がかかりますがケガ後の自分の身体と向き合って長く付き合って行きたいと思ってます。
あ、やっぱりSENSEIにはXの方が良いのかも?とは思ってますw
シーズン中に思い切って買うか、来期まで我慢するかは微妙な所ですがw
また何かあれば相談させていただきますので、宜しくお願いします👍
松川さん
復帰おめでとうございます!お住まいのエリアは今年は調子良いのではないでしょうか?ワックスかけしておいて良かったですね!
WAVE TRACERはハイスピードや荒パウでもきっと助けになると思います。ディレクショナルFVの可能性を探ってみてください!
SENSEIはパキっとした切り返しの後の余韻がとても気持ち良いですね、僕も様々なバインディングを試したいと思っています。
コメントありがとうございました!
昨日地元でもソコソコ降ったので、今シーズンハイペースで通ってる地元でWAVE TRACER乗ってきましたよ
1本目は後ろ足に力入りすぎて「筋肉痛やばくなりそう」と思って滑りましたが、太田宜孝さんの動画で見た一見脱力系も滑りを試してみたら、見事にサーフライクな滑りができましたよ😊
パウダーでこそWAVE TRACERの本領が悪鬼できるんですね~
また楽しみが一つ増えました
次はピリカの未圧雪で試してみます