REVIEWビンディングナウ2021-2022

NOW BINDINGS|ハンガー3.0は最高のアップデート!

2021-2022 NOW BINDINGS

祝10周年、NOW人気の秘密とアップデート解説

ライディングのアイディアが閃くようなビンディングブランド、NOW BINDINGSは、2021-2022シーズン10周年を迎えます。

ライダードリブンのブランドとしては珍しく、ネームバリューに頼らずファンを増やし続けているNOW。長寿の秘訣は、やはりオリジナリティのあるSKATE TECHのライドフィールではないでしょうか。

踏んでいる・踏み続けられる感触、エッジが離れない安心感。これらは、NOW特有の面白さです。

ブランド設立当初は、エアーゲームを楽しむフリースタイラーに向けられていましたが、手付かずの山を直滑降するパウダージャンキーへと広がり、やがてディレクショナルノーズを好むスノーボーダーのパワーアダプターとして発展してきました。

日本でも、多くのプロスノーボーダーから支持されていますが、とりわけハードな斜面を攻める面々が見受けられます。

MOJANEではスロープスタイルのプロスノーボーダー藤谷瞭至くんがIPO2を愛用中。パークスタイルでNOWを使う事例は少ないものの、徐々に評価され始めているようです。

ハンガー3.0へ。乗り心地の変化は?

21-22 NOW SELECT 諸橋正太

そんなNOWが2021-2022シーズンに久々のアップデートを発表しています。

最も大きな変化は、一部モデルでのハンガー(スケートテックのベースプレート部分)の改良です。ハイエンドモデルを中心に、ハンガー2.0から3.0へとバージョンアップします。その変更点をチェックしていきましょう。

ハンガー3.0搭載モデル

DRIVE, SELECT PRO(MOJANE取扱), O-DRIVE, SELECT PRO x YES

ハンガー2.0搭載(現行)モデル

IPO2(MOJANE取扱) PILOT,etc…

太めのボードがもっと動く

NOW BINDINGS ハンガー2.0と3.0の比較

ハンガー3.0は2.0モデルと比べ、ハンガーが前後に約3mmずつ延長されています。支点となる軸の高さは同じなので、エッジへの荷重がかけやすくなりました。

近年のミッドワイドボード人気や、大きめの足サイズに対応する為のアップデートではないかと推測します。

元々、太めのボードとの相性が良かったNOWですが、スケートテックの出力性能が高まったことにより、ウェストが27cmを超える様な太いボードでもはっきりと反応が感じられる様になったと思います。

一般的なウェスト幅のボードでも、もちろん変化が感じられます。小さな力を増大させてくれるので、コントロールの面白さや、エッジホールド力が倍増。足裏操作を使いこなす中上級者にとってとても楽しいビンディングになるはずです。

フレックスへの対応力UP

NOW BINDINGS 21-22 DRIVE 竹田礼

NOWのスケートテックは、エッジプレッシャーへのアドバンテージがありましたが、ボードのフレックスを生かせるか、という点では少し疑問がありました。ハンガー3.0では、この問題もクリアしています。

ボードにビンディングを取り付けると、ビンディングの左右に隙間が見えます。この余白は、ボードフレックスに対応する為の改良ポイントのようです。

足回りをもっと自由に、パワフルに。

NOW BINDINGS 21-22 SELECT × DEELUXE

これまでのSKATE TECHは、ガチっと足回りを固めるイメージがありましたが、3.0は足の自由度にも着目したデザインです。

ヒールカップの内側は、カーブと傾斜によってブーツが密着しすぎない様に改良され、適度なスペースが出来ます。DEELUXEなどのアウターが大きいブーツでも、フィット感がよくなりました。

また、ハンガーのサイドウォールは2.0よりもやや低く設定されています。こうした小さな変化が積み重なり、足の自由度を確保しながら、より強いエッジプレッシャーを可能にしているようです。

各部のアップデート詳細

トゥストラップ|3Dプログリップ

トゥストラップ

他社と比較すると、NOWのトゥストラップは一歩遅れを取っている印象は否めませんが、ストラップ全体像で見ると、ようやく満足のいくレベルに達したのではないかと思います。

以前はトゥストラップが外れやすいといった声もありましたが、3.0で新たに採用された3Dプログリップは、BURTONやUNIONと互角に戦えるレベルだと思います。

アンクル・ヒンジコネクター

アンクル・ヒンジコネクター

ストラップが外にベロっと向きます。BURTONのフレックススライダーの様に、アンクルストラップ装着時に足入れがしやすくなりました。これにて、アンクルストラップを踏みつけてしまい、ビンディングが装着しずらい!という事態は改善されると思います。

また、ストラップがベロベロしていても、耐久性はバッチリです。

コンボ・マウンテンディスク

これまでBURTONのボードにNOWを装着する際は、別売りのディスクが必要でしたが、ハンガー3.0モデルには、一つのディスクでTHE CHANNELと2x4、4×4に対応するコンボマウンテンディスクが付属します。

MOJANEでは兼ねてからBURTONとNOWのマッチングが好評なので、嬉しいアップデートです。アングルにもよりますが、THE CHANNELに対して垂直に稼働するスケートテックは、BURTONのコア材にダイレクトに働きかけるように感じます。

キングピンツールレス

最後の注目ポイントは、KING PIN TOOL LESS構造です。NOWのビンディングは、ディスクと本体パーツが分解出来るという、独特な構造です。

スケートテックは、テコの原理を利用していますが、その支点となるパーツが、ディスクとビンディング本体を繋ぐポストです。

ポストは予めボードに装着し、本体を差し込む形になります。ポストは追加購入できるので、複数のボードに対し一つのビンディングを使いまわす場合、ディスクのビスを外さずに交換作業が出来てスムーズです。

ブーツサイズ26.0以下はご注意を

ハンガー3.0搭載モデルはサイズ展開がM/Lのみとなっており、普段Sサイズのビンディングをお使いの方は残念ながら選ぶことができません。また、S/Mどちらのビンディングも使えるブーツサイズ26.0(DEELUXEなら25.5)とのマッチングもお勧めしません。かろうじて使える範囲では、ハンガー3.0の良さは得られないと考えています。

25.0~26.0のブーツをお使いの方の中には、Sサイズのタイトな使用感を好む方も多いので、今後のサイズ展開に期待しています。

MOJANEが選ぶNOW21-22の3モデル

数あるNOWのラインナップの中から、来季MOJANEが選ぶのは、DRIVE, SELECT, IPO2。納得の3モデルを絞り込みました。

①DRIVE|ドライブ(ハンガー3.0搭載)

NOW BINDINGS 21-22 DRIVE

過去モデルから歴然にパワーアップ!¥58.000+TAX

僕はウェストワイドの広いLIB TECH TITY FISHに乗る時、必ずNOW DRIVEを使います。160Wideのウェスト(26.7)だと、通常のビンディングだと思う様に動かせないので、NOWのハンガーを使って操作にパワーを加えます。

脚力に自信が無い方や、お持ちのボードが少し曲がりずらいな…と感じている方には是非試していただきたいです。

過去モデルのDRIVEでも十分気に入っていましが、ハンガー3.0になり、力強さが増し、スピードにも対応出来るようになりました。

斜度のあるツリーをフルキャンバーでかっ飛ばせる、ハイレスポンスなバインディングです。

NOW BINDINGS 21-22 DRIVEの重さ
19-20モデル(811.2g)に対し約29gも軽量化(M)

これまでのDRAIVEは「疲れにくいビンディング」として、幅広いレベルの方におすすめしてきましたが、ハンガー3.0になった事により、体力の消耗が気になるところ。
この点は来季、じっくり使い比べて検証したいと思います。

相性の良いボードとコンディション

現行モデルで挙げると、TITY FISHの様なズドンとしたモデル、JONESのULTRA FLAGSHIP、BURTON LEADER BOARD、CUSTOM-XやSTRAIGHT CHUTER、ARBOR のBRYAN IGUCHI やANEXにフィットすると考えています。こういった筋肉質なボードを複数所有取する方にぴったりなバインです。

例えば、遮るものが無いオープンバーンのパウダーコンディション。こういった場面では、スピード感覚が掴みにくく、ターン時に受けるパウダーの力に負けそうになることがあります。(その操作を簡単にしてるのがスワローテールだったりします。)

スピードと雪の圧に負けずにパワフルに蹴り込み、ホワイトルームを作ろうとするなら、ハンガー3.0のDRIVEが心強い味方となるでしょう。

②SELECT|セレクト(ハンガー3.0搭載)

NOW BINDINGS 21-22 SELECT

完成形を迎えたフラッグシップモデル¥55.000+TAX

NOWを代表するモデルでありながら、ニーズには偏りがあったSELECTですが、ハンガー3.0へのアップデートにより、誰にとっても「良いバイン」に仕上がったと思います。

SELECTには、通常別売りのオプションパーツ(ブッシュ)全種とハイカップが付属します。「NOWの特徴をいいとこどりで体験できる」と考えると、コストパフォーマンスは悪くありません。

装着感は20-21までのDRIVEに近い印象ですが、パワーの伝達力に優れ、ボード操作が簡単になるイメージです。

DRIVEとの違いは、足首の柔軟性と、しっかりとしたホールド感。絶妙なバランスです。

これは、バージョンアップしたストラップ、HYPER FUSE 2 STRAPの恩恵でしょう。

キツさではなく、締まる力が均等に分散している感覚で、心地よいモデルでした。

NOW BINDINGS 21-22 SELECT フレックスヒンジハイバック
フレックスヒンジハイバック

ハイバックは、肉抜きされていないソリッドな一枚デザインですが、各部に最適なフレックスバランスが設定された「フレックスヒンジハイバック」が採用されています。
ハイバックの上部1/3は、ねじれやそり返しに柔軟です。


NOW BINDINGS 21-22 SELECT
DRIVEより重いですが、使用上で重さは感じません(M)

また、NOW初の試みとなるカントを取り入れたフッドベッドが搭載されます。
UNION FALCORやFORCE、BURTONなど、オートカント標準装備モデルは珍しくありません。オートカントは特に、ダックスタンスの方におすすめです。

相性の良いボードとコンディション

僕は21-22シーズン、SELECTを選びました。スケートテックに加え、カント搭載ナチュラルポジションが取りやすくなったことが決め手です。

RIDE WARPIGやK2 PARTY PLATTERの様なショートレングス・ミッドワイドボードにも好相性で、FJELL MT WILG(レビューをお楽しみに!)とも理想通りにリンクしそうです。

③IPO2 |アイピーオー2(ハンガー2.0搭載)

NOW BINDINGS 21-22 IPO2

知られざる?名盤モデル¥38.000+TAX

NOWのデビュー作であり、エントリーモデルのIPO2は、脚力に自信があるフリーライディング愛好家に人気です。エントリーモデルらしからぬ価格も相まって、過小評価されがちですが、ブランドの得意分野を集約しつつ、NOWの中では唯一柔軟性と軽量化を強調したモデルです。

残念ながら昨シーズン、ハイバックがフリーウィングハイバックにアップデートされてしまいましたが、これはこれという事で。

ブーツを選ばないSIEVA STRAPはトーションが柔らかく、ディレクショナルボードにとてもよく合うフィーリング。硬めのボードとの相性は決して良くはありませんが、GENTEM STICKに代表される、荷重・踏み続けるターンを楽しむようなボードや、ファイバーグラスやカーボンビームが含まれないミディアムフレックスのボードとの相性は抜群でしょう。MOJANEではFjell Snowboardsとのセットアップがお勧めです。

スロープスタイルコンペティター藤谷瞭至くんは、IPO2でトリプルコークを完成させました。 彼の場合、北海道の小規模なキッカーではハイバックを外し、ハイカップにしています。足の自由度を優先させた、スケートスタイル流セッティングです。

よりパークライディングに特化したBRIGADE(21-22シーズンを通してテストする予定です)や、レスポンス重視のPILOT(21-22ではSELECTが呑み込んでしまう!?) 等、ライディングスタイルや、ボードによって選ぶべきモデルは変わってくるでしょう。

試乗会での気になるリアクションは?

NOW BINDINGS 21-22 SELECT 平山雅一

2021年3月に札幌国際スキー場で開催された試乗会「THE SNOWBOARDING SUMMIT」で、NOWを試乗したユーザーから、感想が集まっています。

皆さんに共通していたのは、「手持ちのボードの乗り心地が大きく変わる」という期待に満ちたリアクションです。NOWの乗り心地を良く知る方も、ハンガー3.0の違いをハッキリと感じられたと言います。21-22のアップデートは、まだまだ僕たちを楽しませてくれそうです。

ご予約承り中

MOJANEの予約状況につきましては、DRIVEが完売、SELECTとIPO2は残り僅かとなっています。ご予約はサイト内のお問い合わせフォームより受付中です。

COMMENT

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  1. はじめまして。
    NOWのSELECTを検討中です。
    現在BURTONのPHOTONの26cmを履いているのですが、記事によるとあまり勧めないと書いてありましたが、26cmでMサイズは適していませんか?

    • ふじ さん
      こんにちは。
      これまでに26cmのブーツにハンガー2.0(M)を合わせた事があれば、同じ感覚でお使いいただけるとは思います。
      ただ、ハンガー3.0へのアップデートの効果に期待して選ぶなら、26cmではあまり実感出来ないだろうという意味で、この記事には「お勧めしない」と書きました。
      BURTONのブーツは全体にスリムなので、個人的にはスペースが気になりますが、使えない訳ではありません。

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