REVIEWバートンカスタム2021-2022RIDE ON JAKE

CUSTOM|JAKEに捧げられたBURTONシグネイチャーモデル

2021-2022 BURTON SNOWBOARDS

クラシックなCUSTOMが帰ってきた!

21-22シーズンのBURTON試乗会で、最も心に響いたボードはCUSTOM CAMBERです。

CUSTOMと言えば、スノーボーダーなら誰もが知るド定番。ですが、20-21モデルは妙なクセがあり、MOJANEらしく遊ぶイメージが湧きませんでした。 実際に乗ったユーザーからも「難解」との声が…。そこで「CUSTOMの魅力と役割を再検証しよう」という密かなテーマを持って試乗会に向かいました。

ところが、いざ乗ってみると近年の方向性から一転、”本来のCUSTOM”に軌道修正されていたのです。回帰的なアップグレードという珍しい展開。CUSTOMに何が起きたのでしょうか?

BURTON21-22 CUSTOM
CUSTOM ¥82,000+TAX

21-22シーズンは、初期のCUSTOMを知る方、名前は知っているけれど実際に乗ったことのない若者たち、長らくBURTONから離れているベテラン勢にも、CUSTOMに興味を持っていただきたい。熱を持ってご紹介します。


CUSTOM-CAMBER-【SIZE】
150 (248) •154 (250) •156 (252) •158 (254) •162 (256) •154W (258) •158W (262) •166W (266) •170W (270)

ターンが楽しいフリースタイルボード

BURTON 21-22 CUSTOM/田中岳宏

来季のCUSTOMに乗ったら、まずはボードに頼ってターンをしてみてください。その1ターンで僕が魅了された理由が分かるはずです。

アンバランスな荷重でもダッグスタンスでも、ボードに操られるようなことが無く、過度な荷重もいりません。

スノーボード本来の”滑る楽しさ”と”操縦の快感”が全面に出た、まさに誰にでもハマるフリースタイルボードです。

CUSTOMの歴史と発展

CUSTOMに魅せられたライダーたち

1996年に誕生してから25年。CUSTOMは「スノーボーダーなら誰もが一度は乗るボード」として一時代を築きました。現在、多くのブランドから”オールマウンテンフリースタイルボード”が発表されていますが、それらの原型はCUSTOMにあると言っても過言ではありません。

デイブ・ダウニング、ミッヒ・アルビン、ユハ・テンク、吉村 成史、マーカス・エッグ、ヘイキ・ソーサ、キア・ディロン、トレバー・アンドリュー、ミッケル・バング…。フリースタイルスノーボーディングを開拓した名だたるレジェンドがCUSTOMを愛用してきました。

なかでも、五輪ハーフパイプ2大会連続の銀メダリスト平野歩夢くんがYOUTH時代からCUSTOMに乗り続けていることは有名です。既に21-22モデルでトレーニングを行っている模様。このCUSTOMでどんなパフォーマンスを見せてくれるのか非常に楽しみです。

テーマはスケート&サーフだった

BURTON 21-22 CUSTOM GRAPHIC IMAGE

来季のグラフィックにも、原点回帰のヒントがありました。白いボードの中心にサーフボードの芯材を連想させる一本のライン。グラフィックストーリーには、オーセンティックなフォード・ブロンコと、サーフボードが掲載されています。

実は、このグラフィックイメージこそ、初代CUSTOM誕生のストーリーです。それは、開発者の1人、デイブ・ダウニングが理想とする「スケートとサーフスタイルを織り交ぜたスノーボード」でした。

デイブ・ダウニングはサーフィンを行うためにプロスノーボーダーの道を選んだほどのサーフバム。彼の昔の映像を思い返すと、雪深いバックカントリーで特大のジャンプをしては、タイトなツリーランも楽しむ姿が思い浮かびます。時にはスピードを出してズバッとスプレーをあげる。圧雪でもそのスタイルは変わりません。

デイブ・ダウニング

CUSTOMには、あらゆるスケートトリックをスノーボードで表現する為に、ラウンドノーズ、ラウンドテールが必要だった。当時はまだ反り返ったツインボードはあったけど、そこにサーフィンの様なカービングの要素は無かった。僕はこれを合体させたかったんだ。

迷走期からのカムバック

BURTON21-22 CUSTOM RIDE ON JAKE

ただ、ここ数年の乗り味は、お世辞にも定番とは言い難く、フレックスのばらつきも目立ちました。苦戦したビギナーもいる事でしょう。

BURTONがどの様な意図でアレンジを行っていたのかは分かりませんが、あらゆるスタイルに対応するボードが出尽くした現在、「もはやCUSTOMは役目を終えているのでは?」という雰囲気すら漂っていました。

そんな中、2021-22シーズンの大転換。CUSTOMにのみに記された「RIDE ON JAKE」には、JAKEへのリスペクトと「CUSTOMをあるべき姿に戻したぞ」という自信が感じ取れます。

新しいCUSTOMを大解剖

BURTON 21-22 CUSTOM / HIRAYAMA

遊びの幅が広がるボードデザイン

シェイプは、2017-18シーズンのアップデートから変更はありません。チップの反り(キック)は、HOME TOWN HEROと比較しても反りが強いことが分かります。(逆に、ストレートシューターのテールは更に強いキックとなっています。) このキックは、パウダーでも埋まらず、オーリー時には安定感を持って飛び出せる重要ポイントです。

均一化されたフレックスバランス

BURTON 21-22 CUSTOM フレックス

ここ数年は、飛ぶためのボードか!?と思う程ノーズやテールに張りがあったり、トーションが硬かったりしていましたが、21-22モデルにはそれらの癖がすっかり無くなりました。

フレックスチェックでは、全体的に踏み曲げられる均一な柔らかさの中に、中心からノーズ/テールに向かってじんわりと張りが出ていくように感じられ、その張りも、感覚を邪魔するものでもありません。これは、うまくスクイズボックスが効いている証拠だと思います。

BURTON 21-22 CUSTOM トーション

トーションのバランスも良く、ビンディングの組み合わせ次第で様々なフレックストーションが生み出せそうです。因みに、僕は改めてGENESIS ESTを装着してみたくなりました。

驚くほど軽いSUPER FLY2 CORE

軽量化も大きなアップデートです。これまでのCUSTOMは、ズドンと重たいイメージがあったので、レビュアーからは「本当にSUPER FLY2?」といった声が上がっていました。

これまでのSUPER FLY2COREは、重さはあれど乗り味は軽いという特徴があり、実際に乗ってみなければどんなボードか分からない、そのギャップに面白さがありました。ところが、21-22シーズンでは持っただけで思わず「軽い!」と声が出てしまいます。

ボードの軽量化は、切り返し易さや、パウダーでの浮力にも一役買っています。また、ファイバーグラスによる補強が施されているので、軽いボードにありがちな高速滑走でのバタ付きも抑えられています。

ターン、壁遊び、グランドトリック、ナチュラルジャンプ、パークでも、体が勝手に動き出すような身軽さです。思い切って挑戦したら出来てしまった!という成功体験に繋がるはずです。

因みに、21-22 FAMILY TREE WAVE TRACERもSUPER FLY2 CORE搭載で、軽さはピカイチでした。ということは、CUSTOMが軽く仕上げられたのではなく、SUPER FLY2 COREそのものが軽量化されたと見て良いでしょう。いずれにしても、BURTONを代表するモデルが軽くなったことで、ブランド全体のレベルを押し上げる事になりそうです。

CUSTOMのサイズ選び

BURTON 21-22 CUSTOM

CUSTOMのサイズラインナップは150から170Wまで、全9サイズ。身長と体重だけではないサイズ選びがポイントになります。この後の試乗レビューでは、メンバーの乗ったサイズにも注目してください。

例えば僕、諸橋とレビュアーの竹田くんは、身長は同じ181cmですが、体型や体重は大きく違います。僕は体重もあり、ゆったりと身体を大きく使うタイプなので、乗りやすいのは158。機敏な動きは不得意なので、156だと動きすぎるように感じました。一方、竹田くんは持ち前の運動神経を生かした軽快なライディングスタイル。細かい動きに素早く反応してくれる156がマッチしていました。スキルや求める動きによって、サイズアップ/サイズダウンを検討しましょう。

CUSTOM試乗レビュー

来季のCUSTOMを高く評価しているのは、僕だけではありません。このブログで試乗レビューを開始して5シーズン目になりますが、異なるライディングスタイルの4名が、乗った瞬間に頷いた初めてのボードです。最終的に、ウィークポイントを探す事態となりました。

CUSTOM復活!キターーー!
平山雅一

BURTON 21-22 CUSTOM/平山雅一
平山 雅一/MASAICHI HIRAYAMA

試乗サイズ: CAMBER156
使用バイン:FALCORE
連想するモデル:昔のCUSTOM
どんな人に合うボード:万人
ビンディングの相性:カーテルX,マラビータ

まず、19-20以降の最近のCUSTOMに乗っていた方は、その乗り味を1度忘れてください!

21-22モデルでは、滑り出しからスムーズさ、ファーストターンから扱いやすさ、オーリーでは、軽い力でもしっかりとした反発が感じられます。フレックストーションがソフトになったことにより、スイッチでの操作性も向上し、パウダーでの浮力もキャンバーボードとしては及第点。

そして特筆すべきは、低速時の扱いやすさが他のオールラウンドボードと比べて群を抜いている点です。

昨今のオールラウンドボードと呼ばれるジャンルのボードはどこかにクセがあり、特に低速時にそのクセが強く出て、難しさを感じることがあるのですが、21-22CUSTOMはターンからジャンプまで全ての動きに難しさを感じません。

それでいて、初中級者はもちろん、上級~エキスパートまで、全ての層の人が乗る事をイメージできるボードでした。

弱点を探す方が難しいボードですが、強いて挙げるなら、ディープパウダーでの浮力や、急斜面の高速域でのエッジの食いつきといった点です。
ただ、これ以上のレベルを見据えるならば、そこはストレートシューターやCUSTOM Xのように、特化したボードをシーン別に使う事になるのかなと思います。

現代のマテリアルを搭載し、昔の扱いやすさに回帰した、これぞオールラウンドボード、THE CUSTOM。昔乗っていた方はもちろん、昔のカスタムを知らない方も、シンプルに足を通してほしい、来季激プッシュの1本です。

平山雅一プロフィール

1982年生 / 174㎝ / 65㎏ / レギュラースタンス
「パウダー、ジャンプ、カービング、グラトリ、ボーダーレスに全てをリンクさせた滑りが好きです。」
好きなライダー / ニコラスミューラー, マークランドビック, エーロエッタラ
シーズン中のスノーボードは週2~3回ペース。

連想するのは、20年前のCUSTOM。
田中岳宏

BURTON 21-22 CUSTOM / TANAKA
田中 岳宏 TAKEHIRO TANAKA

試乗サイズ:CAMBER158
使用バイン:STEP ON X(27°,3°)
このモデルを一言で:乗りやすさ、扱いやすさを追求したCUSTOM
どんな人に合うボード:CUSTOMに乗ったことのない方、昔乗っていた方

田中岳宏プロフィール

1975年生 / 177㎝ / 73㎏ / レギュラースタンス
よく行くスキー場 / ルスツ・札幌国際・オーンズ
普段乗っている板 / CUSTOM X 166W

今までになかった完成形のオールラウンドボード
竹田 礼

BURTON 21-22 CUSTOM/竹田 礼
竹田 礼 RAI TAKEDA

試乗サイズ:CAMBER156
使用バイン:NOW PILOT (12,-9)
このモデルを一言で:THE オールラウンド
このボードで滑りたい場所:中規模の地形に富んだ山
どんな人に合うボード:全てのスノーボーダーに
ビンディングの相性:NOW

ついにオールラウンドボードの完成形が出ました!
過去に、HOMETOWN HEROでオールラウンドボードとしての高いクオリティに衝撃を受けたシーズンがありましたが、21-22CUSTOMはステータスのバランスが絶妙に整っていて別格です。

乗り味はとても軽快。硬すぎないフレックスのわりにレスポンスが良く、ボードコントロールの安定性が抜群です。この安定性が、リカバリー性能に繋がり、信頼して色々な動きを試せるので、遊びの幅が広がります。

ターン時の抜重・荷重の反応が絶妙で、間延びする様なタメが一切なかったので、自分の持つスキルに合わせて軽快なターンが出来ました。様々なスキルにフィットするモデルだと思います。

唯一、高速域では、ターンがブレるほどではありませんが、少し不安が残る印象です。これで不安要素が無ければ、CUSTOM Xの出番は少なくなってしまいますが…。低速域でもしっかりレスポンスを返してくれるボードなので、初中級者や子供と一緒に滑るシーンにもハマります。採点結果は、決して過大評価ではありません。迷わず購入したいボードです。

CUSTOM FVについて

BURTONのFV形状は、ボードの特性を活かしつつもパウダーでの浮力やカービングの扱いやすさをプラスしてくれますが、CUSTOM FVにおいてはボードの良さが半減してしまったように感じます。CUSTOMにFVの効果がプラスされることで、結果としてステータスに偏りが生じ、せっかくの「バランスが取れたオールラウンドボード」が形を変えてしまった、そんな印象です。CUSTOM XならFVをお勧めしますが、CUSTOMの魅力はあくまでキャンバーにあると思います。

竹田礼プロフィール

1986年生/ 181cm / 60kg / レギュラースタンス
「気持ちの良いカービングターンに比重を置いたライディングが好きです。」
好きなライダー / テリエ・ハーコンセン, 植村能成, 中井孝治, 藤本広海
シーズン中のスノーボードは月9回、滑走時間は4時間程度。

完璧な現代版CUSTOM!
諸橋正太

BURTON 21-22 CUSTOM/MORO
諸橋 正太 SHOTA MOROHASHI

試乗サイズ:CAMBER158
使用バイン:STEP ON
このモデルを一言で:THE CUSTOM
どんな人に合うボード:板を乗りこなしたい人

僕の来季ボードはCUSTOM CAMBER 158に決めました。CUSTOM Xと比較してもダウングレード的な印象もなく、縦横の動きのバランスが良い!ボードは人との相性がありますが、21-22のCUSTOMには全く雑味が無く、誰もが楽しめるボードです。

他モデルと比較すると、HOME TOWN HEROの方が簡単にターンできて、浮きます。CUSTOMは、そこに少しだけマニュアル要素が加えられたイメージで、そのマニュアル操作に難しさが無く、誰もがボードコントロールを楽しめる仕上がりです。

上手くなればなるほど面白くなるボードだと思うので、どんどん挑戦したくなりました。21-22シーズンのゲレンデはCUSTOMだらけになる可能性があるので、ステッカーチューンで個性を出すことも計画しましょう!

諸橋正太プロフィール

1982年生 / 181㎝ / 78㎏ / レギュラースタンス
「ゲレンデを目一杯に使ったフリースタイルが好き。」
好きなスノーボーダー / 中島 昇志, 田中岳弘, 平山雅一, 岩本アキラ

モロのつぶやき

BURTON 21-22 CUSTOM

僕が初めてCUSTOMに乗ったのは、15、6歳の頃。スノーボードを始めて間もなく、脱3点セットで選んだボードでした。雑誌やショップでしかスノーボードの情報が得られない時代でしたが、CUSTOMの評判は子供心にも「間違いないぜ」と確信していたことを思い出します。21-22CUSTOMに乗った瞬間、当時のワクワク感が鮮明に蘇ってきました。

大人になってからは、次々登場する新作ボードを乗り比べることが多くなり、久しくCUSTOMから離れていましたが、今になってようやくCUSTOMの意味が分かった気がします。

高い浮力があるわけじゃないけれど、浮く。硬くはないけれど、安定している。柔らかくないけれど、反発もある。身体が自然に動いていく。あ、スノーボードってこんな楽しい乗り物なんだ、と気付かされました。今後は、CUSTOMがボード比較の基準になっていく気がします。


BURTON INFOMATION

Details
BEND: Camber
SHAPE/FLEX: Directional, Twin
CORE: FSC™ Certified Super Fly II™ 700G Core with Dualzone™ EGD™, Squeezebox
FIBERGLASS/BASE: 45° Carbon Highlights, Sintered WFO
EXTRAS: Frostbite Edges, Infinite Ride, The Channel®, Pro-Tip, Super Sap® Epoxy
Personality: 4-7 (Medium – Aggressive)
TERRAIN: Park: 6/10, All-Mountain: 10/10, Powder: 6/10

COMMENT

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  1. カスタムかなり欲しいです!
    予約っていつぐらいから出来るんですかね?

    • ムテ方 さん
      全国のBURTON取扱店で既にご予約が可能です。当店でご購入をご検討でしたら、お手数ですがHP内のお問い合わせフォームよりご連絡ください。

  2. こんにちは
    いつも楽しませてもらってます。
    バートンのパラマウントを2シーズン乗って
    本記事でカスタムのデザインに惚れて買い替えようと思っているのですが。
    ホームタウンヒーローと迷っております。
    バックカントリーなどはする予定はなく。
    普通にゲレンデや簡単なパークで滑る予定です。
    荒いバーンや低速又は高速域の取り回しやすさはどちらが優れてますでしょうか?
    またどちらがオススメでしょうか
    教えてもらえると幸いです。

    • チェルシーさん
      御覧いただきありがとうございます。HOMETOWN HEROか、CUSTOMか。来季の選びどころは、スイッチスタンスを重視するかどうか、だと思います。また、バックカントリー抜きでお考えなら、CUSTOMの方がフィットするのではないでしょうか。

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