職人の手で作られるメイドインジャパンのフィン
丁寧な手仕事で日本のサーフを支えるドメスティック・フィンブランド、レイシオ・フィン。メイドインジャパンに誇りを持った職人による高い技術は、今や世界の名だたるブランドと肩を並べるほどに。オリジナル企画の他、オーダーメイドも行っています。
MOJANEでは、フィン選びに迷っている方に向けてレイシオフィンのレンタルを独自に行い、フィンがどんな違いを生むのか実際に体験して頂いています。
今回は、奥深いフィンの世界に触れるべく、Ratio Finの草薙さんと、北海道で長年レップを務めている小早川さん、MOJANEアドバイザーの田中さんに、フィンについて質問してみました。
INTERVIEW Ratio Fin草薙さん
moro : Ratio finはどんな経緯でスタートされましたか?
kusanagi : 話すと長くなるのですが、簡単に言いますと前オーナーが手を引いた為、残った僕らで再出発しました。
moro : 海外からも高く評価されていますが、世界中からフィンのオーダーはありますか?
kusanagi : 発送等が面倒なのと、僕が英語が出来ないので海外からのオーダーは受けておりません。 名前は明かせませんがWSL選手からたまにオーダー入ります。
moro : 草薙さんが思う、フィンの重要性についてお聞かせ下さい。
kusanagi : フィンが無いとサーフィンできないですよ!
moro : フィンの事はよくわからない…というユーザーの声によって、テストフィンというプロジェクトをスタートさせました。初心者にとって、 ラバー製のフィンとの違いを説明して頂けませんか?
kusanagi : レストランやラーメン屋の食事で言うと、追加のスパイスのような感じ、車で言うと足回りの感じで考えてみてください。
通常ですと他社さんのフィンを付けられているかと思うのですが、モジェーンさんで置かれているテストフィンを使っていただいたお客様にはその違いを体感いただけると思います。
モジェーンさんはピストも販売されていると思うのですが、一般のユーザーさんに競輪選手が使うようなギア比では乗れないですよね?
僕らが作るレイシオフィンは、プロはもちろんですがアマチュア~サンデーサーファーが楽しいサーフィンが出来るようにカスタムしてあります。
ラバーフィンとの違いですが、ラバーフィンは曲がるけど戻りがめちゃくちゃ遅いですよね。初心者がケガをしないように付けるフィンだと思います。
レイシオフィンに限ったことではないですが、グラスファイバーの積層のフィンは撓った後の戻りが早いんです。けど、変なとこぶつけるとケガしますけどね…。
moro : 草薙さんでもびっくりしたようなフィンのエピソードはあります か?
kusanagi : 僕も昔はフィンなんてどれも変わらないもんだと思ってたのですが、試しに師匠の作ったフィン使ったときにターンの伸び、タルい波でのフィンの抵抗によるストレスを全く感じなかった時の事を覚えています。フィンが引っかかって転んでしまうことが大幅に無くなりました。
あと、友人に貸した時には8時間ぐらい上がってこなかった事があったり、海で会った友人にフィンを貸したら野菜切ってた事ですね(笑)
※昔のフィンはよく切れたのですが、今は怪我の無いように、少し丸めて切れにくくしています。
INTERVIEW Ratio Fin REP 小早川哲也さん
moro : Ratio Finを使っている一番の理由は何ですか?
kobayakawa : 中心のコアマットが固く、周りがしなる事でターンの伸びが違うと感じます。20年も前に日本人の熊野さんがデザインしたフィン形状ですが、今でも大手ですらこの方式を採用している現状です。
世界のカリッサムーアなどスポンサード関係なしに使用しているプロサーファーが多い事も性能の高さが認められていると感じます。
また、3Dサーフボードのシェイバーである鎌田君〈COCO〉も絶大なる信頼を置いているメーカーである事も大きいです。
moro : 小早川さんが好きなボードはどんなボードですか?また、Ratio Finのどんなフィンがマッチしていると思われますか?
kobayakawa : 5年程前は頻繁にコンテストに出ていたので、ボードサイズは長さ5’10 幅46センチ厚み5.6センチを使ってましたが、今は5.6位のミニボードを好んで乗っています。フローして楽しめる板で、踏める板が好きですねカービングが好きなので。 最近はレールはボキシーを好んで乗っているのでフィンのテップ(先端)が丸いのが好きです。
moro : お気に入りのフィンはどのモデルですか?
kobayakawa : RS11というモデルです。スタンダードな板にはMOJANEオリジナルが一番良いと思います。詳しくはMOJANEで聞いて下さい!
moro : 小早川さんのサーフ歴の中で、フィンに対してびっくりしたようなエピソードはありますか?
kobayakawa : サーフ歴は24年ですが、今でもフィンのセッテングは楽しいです。Mojaneにテストフィンが多数ありますので、是非トライしてみて下さい。
moro : Ratio Finに今後期待していることはどんなことですか?
kobayakawa : ぶれずに良いフィンを製作続けて欲しいですね。
INTERVIEW 田中岳宏さん
moro : フィンの性質やフィーリングを熟知する田中さんですが、今回考案した”北海道フィン”とはどのようなフィンですか?
tanaka : 昨年の秋にハマったフィンが、サイドがGB02でセンターがRS11の組み合わせです。ターン中盤でタメたパワーを後半で爆発させられる感じです。
moro : それは、どんなボードにマッチすると思われますか?
tanaka : どのボードにハマるかは、セットしてみないとわからないので、できればテストフィンを全て試してもらって自分のフィーリングに合うかどうか、という作業をしてもらいたいと思います。そんな試行錯誤の中で生まれたのが北海道FINです。
3Dimensionの板は、フィンがハマっていない状態だとその性能を引き出せないので注意が必要です。なので自分の周りにいる人には 自分で試し乗りをしたりして 確認作業をしています。
moro : 現在使っているフィンはどんなフィンですか?
tanaka : 今シーズンの始めに北海道フィンを試したら調子が合わなかったので、今はスリーのセットを使っています 。その他は、3Dの人達が使っているRS11の3枚セットで、このセットもクセがなく使えます。
moro : Ratio Finに今後、期待していることはありますか?
tanaka : フィンの可能性を広げるような色々なパターン展開を楽しみにしています。