セルフワクシングの前は、必ずソールクリーニングを
“走る”スノーボードを作るには、ワックスの成分を十分に滑走面(ソール)に浸透させること。ワックスの種類や成分ももちろん重要ですが、まずはワクシングの効果を最大限に引き出す為の土台作りが大切です。
お手元にあるスノーボードの滑走面を見てみてください。白くなっていたり、黒ずんでいたり、色むらになっていませんか?それは、表面に残ったワックスの酸化や、汚れを含んだワックスが付着している証拠です。この状態のボードにワクシングを重ねても、ワックスが持つ本来の効果は十分に得られません。特に、降雪が減る春のゲレンデは汚れが付きやすくなりますので、こまめなクリーニングが必要です。
ソールの汚れをブラシで掻き出す
ソールクリーニングの基本はブラッシングです。MOJANEでは、ソールの状態に合わせて様々な種類のブラシを使い分けています。
汚れを掻き出すDOMINAOTOR社製のスチールブラシ、スチール×ホースヘアのコンビネーションブラシ。滑らかに仕上がる雪板研究所社製ハイブリッドボアブラシは、MOJANEスノーボードアドバイザー田中岳宏氏の愛用品でもあります。ファイナルEXブラシ、仕上げはポリッシャーで静電気を除去します。
細かな汚れを落とすウェットブラッシング
更に、ソールの細かい溝に溜まっている汚れを除去するために、水を利用したウェットブラッシングを行います。霧吹きでまんべんなく水を吹きかけてからブラッシングすると、水滴の表面には粉状の汚れがビッシリ。水分がゴミを吸着し、細かな溝の汚れを取り除くことができます。
頑固な汚れはホットワクシングで浮かせて削る
ソールの汚れが厚く頑固な場合は、ベースワックスをアイロンで塗布した後、温かいうちにスクレーパーで削ります。ワックスと熱で汚れを浮かせて落とすこの方法は、厚く塗ったメイクを落とす”クレンジング”のような作業です。ペーストタイプのベースワックスでも効果があります。
クリーニング完了、その差は歴然
クリーニング前と後のソールの状態は、ご覧の通り。汚れや酸化による色ムラがなくなり、まっさらな状態です。
ソールを綺麗な状態に戻してからベースワックス→トップワックスをお使いいただくことで、ワックス成分の浸透が高まり、狙い通りの効果が実感できます。
ご自宅でワクシングをする際は、是非事前にソールクリーニングを行ってください。