REVIEWビンディングUNIONFALCOR

FALCOR|操作性強化!より軽く、思い通りの動きへ。

UNION BINDING 24-25 NEW FALCOR

軽さと操作性に磨きをかけた
FALCORのフルモデルチェンジ

次の冬に向けて、世界中のスノーボーダー(特にフリーライディング愛好家)からの期待を集めているビンディングといえば、フルモデルチェンジが行われるUNION FALCORでしょう!

24-25 UNION FALCOR
24-25 UNION FALCOR ¥60,500税込

歴代モデルの良い部分をバランスよく織り交ぜ、武骨なルックスと万能性を維持しながらのモデルチェンジ。過去のFALCORを知る人には、ぜひ乗り慣れたボードに乗せて体験していただきたい進化です。

MOJANEでは来季も引き続き、ダッグスタンスやフリーライディングを目的としている方に激PUSHします。

これまでのFALCORをおさらい

歴代UNION FALCOR 17-21
歴代UNION FALCOR 21-25

FALCORのデビューは17-18シーズン。スノーボード界の超人、トラビス・ライスのプロモデルでありながら、幅広いレベルとライディングスタイルに対応してきました。

ただ、3シーズン目を迎えたあたりから、レスポンス強化を狙ったマイナーチェンジにより、アンクルストラップが硬くなり、ユーザー層が絞られてきているように感じていました。

今回、大がかりなモデルチェンジに踏み切ったのは、ナイスタイミングだったと思います。

ミニディスクによる機敏なレスポンス

24-25 UNION FALCOR 諸橋正太

24-25のFALCORの第一印象は「反応速度」です。特にトゥとヒールのレスポンスは、過去モデルと比べて格段に速くなっています。

アンクルストラップに頼らなくとも、つま先と踵にクイっと荷重するだけで、ボードまで力が加わっていく感覚が新鮮です。

その肝となっているのがDIRECT MINI DISK CORE。通常、ビッグディスクの方がミニディスクに比べてレスポンスの速度とパワーに優れていると言われますが、FALCORはボードのフレックスを最大限に活かせるミニディスクと本体の軽さが相乗効果を生んでいるように思います。

僕はこれまで、つま先側へのエッジングはアンクルストラップに頼っている感覚が強かったのですが、ビンディングの「反応」と「荷重」の違いを明確に知る事が出来ました。

MINI DISK

ボードのフレックスを最大限に生かし、雪面状況を体に伝える為ために作られたUNIONオリジナルディスク形状。ボードを繋ぐディスクを小さくする事でベースプレートの役割が増える。UNIONが取り組む多層構造のベースプレートが発揮されるディスクです。

太いボードでも変わらぬ反応速度

24-25 UNION FALCOR × BURTON CHANNEL SURFER

ドラグフリーを意識したボードやパウダーボードなど、太めのボードに乗ったとき、エッジを立てにくく感じたことはありませんか?

その対応策として、ビンディングとボードを繋ぐディスクの荷重面積が広いビッグディスクを搭載するビンディングや、テコの力を取り入れたNOW BINDINGのスケートテックが効果的だと考えていました。

新しいFALCORはミニディスクでありながら、それらと全く遜色がありません。むしろ軽くて正確に操作できるため、軽快に動かしたい太いボードには大きなメリットになります。

実際に、BURTON CHANNEL SURFERFJELL MT HOKKAIDOなどの太いボードでも、他のボードと同じ様に反応してくれました。

全パーツが進化!NEW FALCORのパーツ解説

24-25モデルでは、FALCORの象徴であるハイバックのパワースパインの形を残しながら、全てのパーツが変更されています。

それでも、当初からのコンセプト(軽量・幅広いレベル対応・フリーライディング仕様)はしっかりと守られています。

特に注目していただきたいのは、ベースプレートとアンクルストラップの進化。少ない力でボードを動かせるNEW FALCOR最大のポイントです。

ではFALCORのパーツをそれぞれチェックしていきましょう。

フィッティングで真価を発揮:AYSM FORGED HYBRID HIBACK

24-25 UNION FALCOR AYSM FORGED HYBRID HIBACK

機能や形を引き継ぎながら、非対称形状になったイタリア製カーボン・パワースパインとナイロンフレームが調和したハイバック。従来のFALCORと比べると、10%の軽量化に成功しています。

パワー伝達を正確に行うカーボン製のフレームは、ふくらはぎを包む様に伸び、それを覆うナイロンフレームはパワーを受け止めたり、逃がしたり、支えたり。状況に応じてサポートしてくれる重要なパーツです。

ビンディングには、ハイバックが垂直に近いゼロフォワードリーン(BURTON CARTEL、MALAVITAなど)と、ハイバックに角度が付いたフォワードリーン(UNION ULTRAなど)があり、ハイバックの設計は好みが分かれるところ。

FALCORのハイバックは、自分好みに調節可能なフォワードリーンタイプです。

パーツトップのナイロン部は柔らかく、力を加えると捻れます。 また、ハイバックに角度はついてるのに、ハイバックの上部はまっすぐ立てる様になっているのが特徴です。

ブーツの背(アキレス腱側)とハイバックをしっかり合わせて使うことで、FALCORならではのパフォーマンスが生まれます。

FALCORは全体がコントローラー

ベースとディスク、ハイバックにストラップ…。ビンディングはどのブランドも似たようなパーツ構造をしていますが、実際に使い比べると、そもそもの考え方の違いが見受けられます。

例えば、BURTONの人気モデルCARTELやMALAVITAは、踵をホールドしてバインをコントロールする設計(ヒールハンモック)です。また、STEP ONも踵を固定(ヒールクリート)します。これらから、BURTONは踵を重視したビンディング作りが得意だと分かります。

一方、FALCORは足裏からハイバックまでがボードコントロールに作用します。

そのため、BURTONと同じように踵で乗ろうとすると、バインそのものを動かしにくく感じるはずです。FALCORは初期設定のまま使うのではなく、ブーツやスタンスに合わせてローテーションとフォワードリーンをセットする必要があります。

ちなみにハイバックローテーションはスタンスアングル18°まで対応します。ハイバックの存在感が好きじゃ無い…という方は、フォワードリーンを調整してみてください。 もう一段階リーンを入れてみると、あら不思議。という展開があるかもしれません。

柔らかいのにパワフルなアンクル:HYBRID 1.0 ANCKLE STRAP

24-25 UNION FALCOR HYBRID 1.0 ANCKLE STRAP

SNSで話題になっているFALCORのアンクルストラップは、どんなブーツにも張り付く様にフィットする柔らかな内装”FORMA”と、それを支えパワーを受け止める外装の”EXOFLAME”の2ピース構造。

ペラペラで柔らかく、ブーツの形状にピッタリと沿う、なんとも不思議な素材です。

しっかりと踏み込みができ、ストラップに弾かれることなく、体重を乗せるとロックしてくれる。ULTRAのストラップよりも全然柔らかいのに、パワフル。長時間のライディングにも心強いストラップです。

初年度のFALCORを知る方なら、初期型FORMA STRAPの様に柔らかなストラップに戻ったと感じるかもしれませんが、モデル後期のレスポンシブな力強さもミックスされていることを付け加えておきましょう。

HYBRID 1.0 ANCKLE STRAPは24-25 FALCORとATLAS PROにセットされていて、今後のUNIONを牽引するストラップになりそうです。(ATLAS PROには2.0というもう少し硬い仕様のものが採用されています。)

高いレスポンスを生み出すベース:S12 DURA FLEX BASE

24-25 UNION FALCORの構造

旧モデルのベースプレートはブッシングにフレームが被るSTAGE6でしたが、新しいベースプレートS12 DURA FLEX BASEは、3つのパーツで構成されます。

フレーム、ベース、ブッシュ、それぞれの役割は明確です。また、各パーツ間にはトランジションエリアが設けられ、連動性が高まる構造となっています。

S12 DURA FLEX BASEはULTRAの様にブッシングがボードに接しますが、特殊な形状によりボードのノーズ、テールへの荷重動作を支え、レスポンス性は高く維持されます。柔らかいボードとの相性も抜群です。

S12 DURA FLEX BASEを構成する3つのパーツ

24-25 UNION FALCOR AYSM HALO BASE

①AYSM HALO BASE

今回のパーツの大目玉でもある”HALO”ベース。DIRECT MD COREとAYSM MOLECULAR BUSHを繋ぐベースのフレームとなるパーツです。

身体から板の先まで、まるで神経が通ったかのように力加減を伝えます。


24-25 UNION FALCOR DIRECT MD CORE

②DIRECT MD CORE

ボードのフレックスを最大に生かすMINI DISKの受け皿として、今回は更に反応速度を重視したベースプレートが搭載されます。

トゥサイド:つま先でボードを踏みやすくするために、伸びあがるように傾斜しているのが確認できると思います。これは、どのブランドも取り入れているガスペダルと呼ばれる仕組みです。

ヒールサイド:つま先側同様、少し反り上がっている様に見えます。ただ、踵側のパーツは硬く、踵を踏むだけで力強いヒールサイドエッジが効きます。

つま先側、かかと側、両方のエッジに対して垂直な反応速度が期待できます。 カントは3°入っています。

24-25 UNION FALCOR 3 ASYM MOLECULAR BUSH

③3 ASYM MOLECULAR BUSH

クッショニングを一挙に担うのは、ボードとの接触面からニョキニョキと突起が生えてきた様な、非対称のブッシングです。

ボードとの密着度を高めて安定させ、滑走中の雪面の振動を吸収しながらパワーのインアウトを正確にサポートします。

基となっているのはULTRAのブッシングですが、FALCORではフレームとベースプレートの組み合わせにより反射性がプラスされています。高反発なボードでは特にアドバンテージがありそうです。

UNIONの正規代理店カスタムプロデュース:仁科さん

新しいFALCORはオーリーの時にパワーが貯めやすくなったと感じました。ブッシュが外側に凸していることで、しなったボードを押さえ込で力を留めるからだと思います。

ボードタイプやスタイルを選ばないバイン…ではない!

FALCORは、柔らかいボード / 高反発なボード / 太いボードなど、様々なタイプのボードとマッチングできるビンディングですが、一部例外もあります。

例えば、競技性の高いカービングやストリートでのジビングには不向きです。前振りするスタンス、または21°以上アングルを取るボードや乗り方をする場合も、もっと適したモデルがあります。

また、サーフライドを軸としたボードカンパニー(GENTEMSTICKやMOSS SNOWSTICKなど)が作る板では、FALCORがボードのライドフィールをかき消してしまう可能性があります。 インアウトのエネルギーが変換され過ぎてしまうからです。

一方で、僕は新しいFALCORとFIELD EARTHのマッチングに可能性を見出しています。FIELD EARTHのボードづくりは、サイドカーブやトーションに対する深い知見を基盤に、乗り味が設計されています。

特に、複雑なコアの組み合わせで奥深い乗り味を生むバンブーシリーズ、オリジナル3Dシリーズとの相性には期待しています。 FALCORなら、3Dソールの隅々まで神経を巡らせたようにエネルギーのインアウトを感じられるのでは?

ただ、こちらもアングルを21°以上にする場合は効果的ではないと思います。

FALCORE試乗レビュー

ULTRAとFALCORが融合したかのような使い心地
諸橋正太

UNION FALCOR 諸橋正太

使用ボード:SEASON KIN, AERO
スタンス:55cm 12°-9°, 15°-6°, 18°-6°
テスト場所:ニセコモイワ、比布、旭岳、黒岳

今シーズンはモデルチェンジ前のFALCORを使用していたので、ニューモデルとの違いを直で感じることができました。

大きく変わったのはやはりアンクルストラップとベースプレートです。

僕は23-24モデルのEXO5.0ストラップが少し窮屈に感じていたので、左右を逆にアレンジして足首の動きが出る様にしていました。

この使い方はとても気に入っていましたが、新しいストラップはデフォルトでも自由に足首が曲がり、反応速度も良い。

ダンピーな場面でポンポンと飛んでも足首が使いやすく、着地やその次の動きへのクセもありません。足首を自由に使いたい人にとって、とても良い反応とホールド感が得られると思います。

ベースはULTRAのブッシングと、これまでのFALCORがちょうど良い具合にミックスされている使い心地。ベースの振動吸収性が改良されている感じが伝わりました。

ベースプレートがピタリとボードに張り付いている様な感触は、硬いベースプレートを使った事がある方で、尚且つ今までミニディスクを避けていた方ならよくわかると思います。

ボードのフレックスが生きるブッシングと、ビッグディスクを使っている様なトゥ、ヒールへの荷重シフトの速さ、そして自然とトーションが使える感覚。

これらは、ボードのタイミングに合わせるよりも、自分のタイミングを掴みに行きたい方に最適では⁉

ちなみに、春のザクザク雪ではやはり反応の速いFALCORでは雪に入りすぎてしまうので、ULTRAのブッシングの方が僕は好きでした。

季節によってボードを乗り換えるように、ビンディングの使い分けについてもヒントをもらいました。

モロのつぶやき

最新テックがふんだんに盛り込まれた24-25FALCORに触れ、今後のUNIONのラインナップに様々な形で落とし込まれていくだろうと感じました。

例えば、ハイブリッドアンクルストラップ3.0がリリースされるでしょうし、新しいHALOベースもまだまだアップデートされていくはずで、僕自身とても楽しみにしています。

その予兆として、トースタイン・ホーグモは、ATLASのハイバックにHALO BASEのテストサンプルが取り付けられたバインを装着した姿をYouTubeチャンネルで公開しています。

実のところ、23-24を以て終了してしまったNOW BINDINGの代わりに、太いボードやパワフルなボードにどんなビンディングを乗せようかと悩んでいたところでした。

そこで登場したFALCORのS12 DURA FLEX BASE、特にDIRECT MD COREは新たな提案を示してくれました。

惜しまれつつも無くなってしまうブランドやモデルもありますが、スノーボードギアの進化は続いています。スノーボードはまだまだ面白くなる、そう思いませんか?

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