2シーズン目も激プッシュ!
BURTONの2020-2021シーズンを代表するボードといえば、SENSEIとSTRAIGHT CHUTERではなかったでしょうか。
STRAIGHT CHUTERを手にしたユーザーのリアクションは皆一様で、「超楽しい!」との報告をたくさんいただきました。ユーザーから寄せられた20-21モデルのレビューは後日公開する予定です。
そして21-22シーズン、再び登場することとなったSTRAIGHT CHUTER。スペックに大きな変化はみられないものの、より扱いやすく調整された模様です。つまり、ユーザーの誰もが感じた「超楽しい!」ボードであることは間違いありません。
昨シーズンのボード紹介やレビューも大いに参考になると思いますので、迷っている方はこの夏、納得のいくまで熟考してください。
【SIZE】151(246ww),155(252ww),159(255ww),162(258ww)
まだまだ攻めれる、もっと遊べる。
STRAIGHT CHUTERは、BURTONのグローバルライダー、ダニー・デイビス(DANNY DAVIS)が監修したボードです。
スケートスタイルを駆使した表現力豊かなライディングが魅力の彼は、パークライディングでは、THINKERS、バックカントリーではストレートシューター、いずれも自身が監修するボードに乗り込んでいます。
STRAIGHT CHUTERのテーマは、タイトな急斜面での正確な操作性。岩肌に囲まれた細い一直線の斜面(シュート)でも、的確に飛び、確実な着地を決められるように、というダニーくんの要望に応えて開発されたとか。
ここだけを切り取ると「僕たち一般ユーザーにはオーバースペックではないか」と思う方もいるかもしれませんが、実は中級以上の方なら十分に扱えます。また、グッドパウダーコンディションじゃなくとも、少しの雪と地形があれば、遊びまくれるボードです。
もし、「最近スノボに飽きてきたな…」と感じている人がいたら、マンネリ化したスノーボーディングを瞬時に打ち砕いてくれるはずです。
コアとフレックス
STRAIGHT CHUTERのコアはCUSTOM Xと同じドラゴンフライコア。ハードなシチュエーションを想定して作られたボードであることが伺えます。
フレックスは昨シーズン同様、ノーズが柔らかく、テールに向かって徐々に硬くなり、テールキックギリギリまで硬さが続きます。21-22の方が若干柔らかかった気もしますが、あくまで試乗用ボードなので、この微妙な差がどこまで本製品に反映されるのかは分かりません。
ノーズに隠された秘密
ノーズが柔らかく、テールはしっかりと硬い。レビュアーの平山くんは「ハードなバーンを滑る為のボードなのに、ここまでノーズが柔らかいのは何故なのか…」と疑問を持っていました。
その答えは、ディーラー試乗会で聞くことができました。
BURTONプロダクトマネージャー藤村さん
STRAIGHT CHUTERのノーズには仕掛けがあります。雪質に恵まれたここ(北海道キロロ)で乗ってもわからない事かもしれないけど、湿度のあるパウダーや残雪では、ノーズを踏む事でエッジを食い込ませて、フォールラインに落としていけるように設計しています。ノーズのフレックスは、そのための余白です。
思い返してみると、20-21シーズンはSTRAIGHT CHUTERであらゆる起伏にチャレンジしましたが、フォールラインだけでなく、タイトな場面でもボードは確かに切り返してくれました。それは、ノーズの柔らかさが効いていたからかもしれません。
もしも全体のフレックスが均一に硬かったなら、ただの「突っ込めるボード」になっていたのだろうと想像します。
21-22FAMILY TREEの思わぬ視覚効果
21-22のFAMILY TREEのグラフィックスは、PEACEマークを極細ラインで表現したもので、サイドウォールには「PEACE.」の文字を見つけることができます。トップシートは木目調で統一されたモノトーン、ソールはコーラルやパープル、グリーンといったライトトーンが合わせられています。
室内で見る限り「好みが分かれそうだな」という印象でしたが、いざゲレンデへ向かうと、ソールの色が雪面に反射し、ボードの影がボワッと発光しているように見えるのです。
スチール撮影では、晴天~曇天の夕暮れ時に雪面がSTRAIGHT CHUTERのソールカラー、コーラルに発色する様子を捉えましたが、ゴーグル越しでは曇~雪や、パウダーでノーズを浮かせたときにも、まるでライトセーバーの様に光って見えました。これにはレビュアーたちからも「カッコイイ!」と声が上がっていました。
同じコーラルのソールを持つSHOW STOPPER、HOME TOWN HEROはグリーン、WAVE TRACERはパープルのソールですが、最も色の反射が目立ったのはコーラルのソールでした。
STRAIGHT CHUTER 試乗レビュー
格段に扱いやすくアップグレード 竹田 礼
試乗ボード:ストレートシューター159
使用バイン:NOWセレクト18,0
このボードで滑りたい場所:かもい岳東西コース
ビンディングとの相性:NOW SELECTは相性良し
どんな人に合うボード?:パウダーボードでストレスなく攻めたい人
ドラゴンフライコアの軽さやレスポンスを充分に感じ取れる良質なボードです。
20-21モデルと比較して、ボード全体の硬さがソフトに感じました。安定感はそのままにターンが軽くなり、格段に扱いやすくなりました。 印象に残ったのは、タテヨコ方向の動きに対して軽い荷重で操作ができるようになったことです。
昨シーズンの試乗で感じた「長時間乗り続けると足が疲れて負担に感じる」要素が一切なくなり、アップグレードを体感しました。
ターン性能は、より高速域で踏み込める印象です。ターン時にテールフレックスに対して軽く踏み込んでも、それ以上のレスポンスが返ってくる印象で、良いバランスに仕上げられています。
浮き感は違えど、浮力はWAVE TRACERといい勝負をしていると思います。 ノーズ足回りからスーッと浮き上がってきます。それを感じるだけでも気持ち良くなれるはずです。ゲレンデクルージングが今以上に楽しくなるボードです。
155も試乗しましたが動き過ぎ、ストレートシューター本来の攻め、楽しめる感覚が薄れてしまい、結果、安定感も失われてしまうように感じたので、私には159がジャストサイズでした。NOWのビンディングで是非乗ってもらいたいです。安定感をNOWが補充してくれます。
竹田礼プロフィール
1986年生/ 181cm / 60kg / レギュラースタンス
「気持ちの良いカービングターンに比重を置いたライディングが好きです。」
好きなライダー / テリエ・ハーコンセン, 植村能成, 中井孝治, 藤本広海
シーズン中のスノーボードは月9回、滑走時間は4時間程度。
強面・硬派→角が取れたダンディ 平山雅一
試乗ボード:ストレートシューター155/159
使用バイン:FALCORE 12,-12
連想するモデル:YES オプティミスティック、リーダーボード
このボードで滑りたい場所:ヒラフ、ルスツ、キロロ
ビンディングとの相性:20-21のような使い方をするならCARTEL XやFALCORE,NOW。ツリーも沢山行く人や、横の動きも使っていく人はGENESIS
どんな人に合うボード?:どのシチュエーションでもとにかく気持ち良く浮きたい人
昨年のディーラー試乗会での強烈なイメージがある中で、「動く!」という感想でした。
21-22のバートンの全体的な傾向として、フレックス・トーションを抑えつつも、反発力は変わらず、扱いやすくなっていましたが、このボードももれなくその傾向でした。
これにより、直進性だけでなく、細かな横の動きにも対応できるようになり、、20-21モデルは高速・スティープ専用機だったのが、来季は緩斜面やツリーランにも対応できるようになり、ゲレンデにも落とし込める多機能性が出たと思います。
とはいえ、今季20-21の特徴はもちろん健在で、張りのあるテールデザインは高速域での安定性は抜群ですし、長いロッカーとテイパーから得られる充分すぎるまでの浮力は、前足しっかり踏んでいかないと浮き過ぎて減速してしまう程なので、深さに合わせた踏み具合の調整でスピードを維持できる上級者向けのボードであることには変わりなかったです。
また、20-21モデルでは、僕の体型の場合159cmは考えられなかったのですが、21-22モデルは、前述のような仕様になったことから、159でも違和感はなかったので、個人の好みとスタイルによって選択の幅も広がったと思います。
もちろん、スイッチでの操作性はほぼ考慮されていないので、メインスタンスのみの話にはなりますが、パウダー最強機を求めている方はコレです!
平山雅一プロフィール
1982年生 / 174㎝ / 65㎏ / レギュラースタンス
「パウダー、ジャンプ、カービング、グラトリ、ボーダーレスに全てをリンクさせた滑りが好きです。」
好きなライダー / ニコラスミューラー, マークランドビック, エーロエッタラ
シーズン中のスノーボードは週2~3回ペース。
適正サイズが断然面白い 近藤勇介
試乗ボード:ストレートシューター159
使用バイン:X BASE 18,-6
昨シーズンの試乗ではストレートシューターが僕には1番良かった印象でした。その際、155に乗らせてもらっていたのと、155と159では全然違うと事前に聞いていたので、今回は159を試しました。
昨シーズンの155では、見た目にはちょっと硬そうに見えたのですが、乗ると全然動くしキレるし、特にフレックスが丁度良くバタつかない安定感のあるイメージでした。 スイッチは正直ちょっと僕は自信なかったです…。
その体験を踏まえたうえで、21-22シーズンの159は僕には少し扱い難く感じられました。浮力やカービングのキレが欲しいから長めとか、取り回しやトリックがしたいから短く、とかでは無く、その人の身長や脚力に合わせたジャストサイズが1番良いのではないかと思いました。今回159を乗った時に、僕には55がジャストサイズなのかなと。
また、ゲレンデで20-21ストレートシューターに乗る女性と会う機会があったのですが、パウダースキルがある程度あれば、サイズ次第で女性にも合うのではないかと思いました。
近藤勇介プロフィール
1984年生 / 172㎝ / 70㎏ / レギュラースタンス
好きなスノーボーダー / ニコラスミューラー,アーサーロンゴ,レナ・リンネカンガス,藤田カズシゲ
1シーズンのスノーボードは40~50回
パウダー好き&サーファーにお勧め 田中岳宏
試乗ボード:ストレートシューター159
使用バイン:X BASE 27,9
連想するモデル:MOSSのパウダーボード
このボードで滑りたい場所:パウダー、壁
どんな人に合うボード?:後ろ足を意識して滑りたい方
田中岳宏プロフィール
1975年生 / 177㎝ / 73㎏ / ブーツサイズ26.5cm / レギュラースタンス
よく行くスキー場 / ルスツ・札幌国際・オーンズ
普段乗っている板 / CUSTOM X 166W
モロのつぶやき
テリエがアップした動画、CAT TRACKは、STRAIGHT CHUTERの魅力が全面に打ち出された、刺激的な作品です。
コース脇の壁を当て込み、飛べるところは全て飛ぶ。シュートや斜度を突っ込む為だけでなく、幅広いスノーボーディングに対応したボードである事が伝わります(ただし、スイッチは不得意です)。
STRAIGHT CHUTERはCAT TRACKでのテリエのように、ハイスピードで突っ込んでもエッジのカーブとノーズフレックスにより、詰まることなくスピードを維持したままで駆け上がることができます。飛びすぎてしまうので要注意です。
一方、20-21シーズンにドロップされたBURTON ONE WORLD。開発に携わったダニー本人がどんな風にSTRAIGHT CHUTERを乗りこなすのか、非常に楽しみにしていました。ところが、本編ではSTRAIGHT CHUTERに乗ったDANNYくんのカットは少なく、ようやく目にできたのはX-GAMES REAL SNOW…。期待通りのプロモーションとはいえませんでしたが、ノーズが長いボードでのクリフ~CAB900やスイッチバックサイドロデオは、ビデオ世代が見たかったトリックではなかったでしょうか。
BURTON INFORMATION
Details
BEND: Directional Camber
SHAPE/FLEX: Directional, 18mm Taper, Directional
CORE: FSC™ Certified Dragonfly™ 600G Core with Multizone EGD™, Squeezebox
FIBERGLASS/BASE: 45° Carbon Highlights High Voltage, Recycled Sintered WFO
EXTRAS: Balanced Freeride Geometry, Infinite Ride, The Channel®, Pro-Tip, Super Sap® Epoxy
Personality: 4-7 (Medium – Aggressive)
TERRAIN: Park: 4/10, All-Mountain: 5/10, Powder: 10/10
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